待望のシリーズ最新刊|『英熟語図鑑』で学ぶ基本動詞を使った自然で豊かな英語表現
以前に「効果抜群おすすめ英単語超学習法|語源から理解して飛躍的に語彙を広げる」でもおススメした、『英単語の語源図鑑』。これは本当に素晴らしい一冊で、英単語の語源をイメージで理解することで、一気にそして芋づる式に単語を理解できるようになる。例えば以下の説明にあるように、injection であれば、in ject ion の3つの語源に分解し、それぞれのイメージを掴む、といった具合だ。同様に、import でも、im port の2つに分解し、「中に運び入れる」というイメージが沸けば、ああそれは「輸入」ってことだな、となるわけだ。
そして、この英単語の語源図鑑のよいところは、それぞれの語源がもつイメージが、上記のようなかわいらしいイラストで伝わることである。パッと見ただけでも、例にあげた import について、荷物を運びこんでいる様子がすっと理解できるはずだ。しかも、port という同じ接尾辞をもつ、supoprt, export, transport といった単語もまとめてグルーピングすることで、それこそ多数の英単語を根こそぎ理解できてしまうという優れモノなのである。
本書の売り文句のひとつである「100の語源で10,000語が身につく!」は決して大げさではなく、以下の図にも示されるように、接頭辞、接尾辞、語根、それぞれを関連付けて覚えれば、そして本書の特徴であるイラストでイメージすることで、本当に単語の学習力・吸収力がぐっと高まるのだ。ぜひ試してみて欲しい。
1単語につき1イラスト! ページをめくるたびに重要単語が頭に飛び込んでくる‼本書は、「語源」を学び、超効率的に英単語を覚える本です。「語源」とは、漢字でいう、偏(へん)・旁(つくり)・などにあたるもので、たいていの英単語は、次の3つの「語源」に分解されます。
【例】 injection(注射する)
⇒in(中に;接頭辞)+ject(投げる;語根)+ion(もの;接尾辞)
これらの「語根」「接頭辞」「接尾辞」をまとめて「語源」といいます。ject(投げる)というイメージがつかめると・・・
・projectは pro(前に)+ject(投げる)⇒映し出す
・rejectは re(後ろに)+ject(投げる)⇒拒絶する
・ejectは e(外に)+ject(投げる)⇒排出する などなど芋づる式に語彙が広がります。このように重要単語を語源に沿って分解し、語源の知識と語彙をイラストを見ながら身につけていきます。一見、遠回りに思われる学習法かもしれませんが、語源の力によって1万語レベルの語彙が身につくことは、すでに語源研究によって実証されています。
そんなベストセラーとなった『英単語の語源図鑑』に続編が出たのが昨年のこと。「あの『語源図鑑』に待望の続編が登場|英単語を語源から根こそぎ理解する」でも紹介したように、もちろんこの続編もすばらしいの一言だ。前作ではカバーしきれなかった単語も、これまでと同じく、接頭辞+語根+接尾辞、に構造的に分解して、イメージイラストで絵的にその意味を理解することができる。シリーズ合計90万部を記録するほどの大ベストセラーとなったわけだが、読んでみればその理由がよく分かるほど、大変考えて作り込まれた良書なのである。
2019年上半期 語学書No.1を獲得した『英単語の語源図鑑』待望の第2弾が登場!「教師に勧められた!」「学生時代に出合いたかった!」「イラストが可愛い!」…絶賛の声が続々!
まだ「理想の単語集」に出合っていない方に必携の1冊です。前作に載せきれなかった<単語の意味の中核を表す>語根110を収録!これで完ぺきです!
そしてこのたび、待望のシリーズ第3作として登場したのが、こちらの『英熟語図鑑』だ!僕自身もきっと自作が出るだろうと前々から期待して一冊であり、引き続き語源でくるかもしくは熟語だろうと思っていたところ、熟語のほうでしたね。さっそく読んでみて、これも本当におすすめできる一冊となっているので紹介しておきたい。
以下に端的に説明されているように、本書では英語の基本動詞に焦点を当て、それぞれの動詞が意味するところを、本書の特徴である分かりやすいイラストでイメージできるように設計されている。そのうえで、例えば turn という基本動詞に対し、turn on/off/in/out/down などなど、さまざまな前置詞と結びつくことで、多様な意味をもつ熟語を構成することを示す。
たとえば「回る」「曲がる」を意味するおなじみの“turn”は、様々な動きや方向・場所を表す前置詞や副詞と結び付いて、次のような句動詞(英熟語)になります。
turn on「明かりをつける」
turn off「明かりを消す」
turn in「提出する」
turn out「わかる」
turn up「姿を現す」
turn down「断る」
turn around「ぐるりと回る」などなどたった1語のturn だけでも、多様な表現を使えることが実感できるのではないでしょうか。本書は、動詞・前置詞・副詞の基本的なイメージ(単語の「core(コア)」と言います)を単語の意味に基づいたイラストと平易な解説文でつかみ、句動詞という英熟語を立体的に理解できる1冊です。
もちろん、それ以外にも合計37 個の「基本動詞」を厳選し、17 のセクションに分けて解説している。これらの英単語は中学校で習うレベルのものだが、しかしこうした熟語を形成することで、ぐっと自然な、ネイティブの普段の会話ででてくるような表現が可能となるのだ。きっちりとした英文法を学ぶのも大事だし、ビジネスや学術的なライティングを勉強することも欠かせない。しかし、日常的に友人や同僚と話すときには、きっとこうした熟語が役立つはずだ。そんな視点と用途を考えれば、本書はほかに類書がない、実に優れた一冊であることが分かるだろう。人気シリーズ待望の最新刊『熟語編』でぜひより豊かな英語表現を学んでいきたいところだ。ぜひともおすすめしたい一冊です。
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