*

英語論文の書き方:よりモダンでクリアな英作文テキスト3選

公開日: : 研究・論文, 英語

「英文ライティングここから始める」で書いたように、そこで紹介したテキスト4冊は英文ライティングのためのマストアイテムと言っていい。ただ、ベストセラーでありロングセラーである反面、どうしてもテキストの書きぶりに古臭さは否めない。また、基本的な英文ルールとスタイルを列挙したものであり、あれはNG、これもNGと、読んでいて窮屈さを感じるのも事実である。

 

だからこそ、これら4冊の次に読むテキストとして僕がオススメしているのが、今回紹介するよりモダンな英作文参考書の3冊である。

 

pens for writingphoto credit: Keith Williamson via photopin cc

 

 

1冊目のオススメテキストは、何と言っても、Ben Yagoda の “How to Not Write Bad: The Most Common Writing Problems and the Best Ways to Avoid Them” だ。「Ben Yagoda の英語ライティング新刊 “How to Not Write Bad”」で詳しく書いたが、Yagoda 自身も、実際に Strunk and White の “The Elements of Style” そして William Zinsser “On Writing Well” が、英作文テキストのチャンピオンだと認める。

 

The Elements of Style, Fourth Edition On Writing Well, 30th Anniversary Edition: An Informal Guide to Writing Nonfiction

 

だけれども、このクラシックな2冊では現実的には使い勝手が悪いのだよ、というのが、彼が新著 “How to Not Write Bad” を上梓した一番の理由だ。曰く、我々はどうやっても bad に書いてしまうものだ。だったらそれを前提とし、出来るだけそうならないように書くにはどうすればいいのかと問うほうが、実際的に重要な問題である、という指摘だ。writing well という目標はあまりにもハードルが高く、だからこそ、how to not write bad という、一捻りしたアプローチを自著で展開するのである。2013年の出版と非常に新しく、そして読みやすくて役に立つイチオシの一冊。Kindle版が安くておすすめ。

 

 

2冊目に紹介したいのが、Bell の “Clean, Well-Lighted Sentences: A Guide to Avoiding the Most Common Errors in Grammar and Punctuation” だ。これも以前に「アカデミックライティング: “Clean, Well-Lighted Sentences”」でオススメしたように、とても使える一冊。サブタイトルが示唆しているように、英語ネイティブでも間違えやすい英文法が、豊富な具体例を使って解説されていくので、非常に実践的で自分が書いた文章にすぐに応用することができる。as if と as though 等、”Confusing Pairs” をどのように使い分けるべきなのか、という説明も多いに参考になる。英文を書くならば手元において常に確認したい、そういう一冊である。

 

 

三冊目は、経済学専攻に限ってのオススメとなるが、McCloskey の “Economical Writing” だ。「How to write clear English」でも紹介したが、大変にシニカルにコミカルに、経済学者の論文の書き方について綴っている。これを読んだ人はその書きぶりがきっと好きになるだろうね、という一冊。Chris Blattman は本書がベストと評価している。

 

 

以上が、英文ライティングの必読テキスト4選に続く、よりモダンでクリアなお勧めテキスト3選である。その他日本語の英作文テキスト等は、「英文ライティングおすすめ参考書」にて紹介リストアップしている。

Amazon Campaign

follow us in feedly

関連記事

medium_2388310523

申請者必携のハンドブック『科研費獲得の方法とコツ』に最新第4版が登場|採択率を上げる書き方

今年もまた科学研究費助成事業(科研費)の締切が近づいてきた。多くの研究者が申請するこの科研費だが、も

記事を読む

dinner table

サンフランシスコ発の口コミ情報サイト「Yelp」が日本上陸

米国の口コミ情報サイト「Yelp」(イェルプ)が日本でサービスを開始したというニュース(日経新聞)。

記事を読む

books for sale

Kindle 版がいま大幅値下げ中の、おすすめ英語テキストまとめ

さて前回書いたように、おすすめの一冊『ビジネスパーソンの英単語帳』がKindle 版で大幅値下げセー

記事を読む

dictionary-english

Kindle電子書籍で(不)真面目に読める、おすすめ英語テキスト19冊

Kindleで安く手軽に読める英語テキスト。まずオススメしたいのは、何と言っても越前敏弥の『日本人な

記事を読む

credit: Leo Reynolds via FindCC

世にもおもしろい英語|あなたの知識と感性の領域を広げる英語表現

小泉牧夫の『世にもおもしろい英語』は、サブタイトルにある通り「知識と感性の領域を広げ」、英語という言

記事を読む

medium_3350135154

越前敏弥の『日本人なら必ず悪訳する英文』は、英語自慢の鼻をへし折る一冊

ベストセラー『ダ・ヴィンチ・コード』等の翻訳で知られる越前敏弥の『日本人なら必ず悪訳する英文』。本書

記事を読む

medium_88762021

おすすめ 『カリスマ同時通訳者が教えるビジネスパーソンの英単語帳』がKindleセール中

僕もこれまで何度もおすすめしてきた関谷英里子『カリスマ同時通訳者が教える ビジネスパーソンの英単語帳

記事を読む

writing

おすすめ新刊『できる研究者の論文作成メソッド』|書き上げるための実践ポイント

以前に「できる研究者の論文生産術:How to Write a Lot」でもおススメしたように、ポー

記事を読む

medium_2685229458

10代の母:アメリカと日本のテレビの影響

National Bureau of Economic Research (NBER) の最新のワー

記事を読む

communication robots

リズム・トーン・メロディの強弱と切替で考える英語スピーキング

僕のおすすめの英語テキストの一冊『日本人の知らないワンランク上のビジネス英語術』。  

記事を読む

Amazon Campaign

Amazon Campaign

kindle-1702
【Kindle大セール】人気コミックが新刊・既刊まとめて大規模キャンペーン

現在実施中の Kindle コミックの大セールに大注目。なんと人気作品

paper editing
英語論文の書き方:アカデミック・ライティングの決定版テキスト

僕が学生の論文を指導するにあたって、まずは徹底的に読み込むようアドバイ

medium_4455328823
スコット・ジュレク『EAT & RUN』は、世界各地を走り尽くし、食べ尽くし、そして語り尽くした名著

ベストセラー『EAT & RUN 100マイルを走る僕の旅』は

three main dictionaries
国語辞典を選ぶならこの3冊がおすすめ:現代語に強い三省堂・豊かな語釈の新明解・安定と安心の岩波

目的と用途に合わせてベストの国語辞典を見つけよう 国語辞典というのは

pens for writing
英語論文の書き方:よりモダンでクリアな英作文テキスト3選

「英文ライティングここから始める」で書いたように、そこで紹介したテキス

research proposal
科研費採択された研究者におすすめの2つのサービス|クラウドを利用して研究・事務作業を効率化する

科研費で利用したい研究効率化のための2つのサービス さて先日は、今年

amazon_student_service
大学入学おめでとう|Amazon Student 大学別会員数ランキングと春のキャンペーン

新入学生におすすめの Amazon Student プログラム 今春

writing and editing English
英語論文の書き方:英文ライティングここから始める必読テキスト4選

「あらためて国際大学(IUJ)の紹介:留学生の出身国」で書いたように、

PAGE TOP ↑