大ヒット『英国一家、日本を食べる』がなんとNHKでアニメ化|初回放送が予想以上におもしろかった
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最終更新日:2015/08/20
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ちょっと前に『英国一家、日本を食べる』という本が、その続編「ますます食べる」も含めて大きな話題となったのはまだ記憶に新しい。原題 “Sushi and Beyond” が示唆するように、本書では寿司以外にも多くの日本食を味わった記録が細かく残されている。英国人家族4人の100日間の日本滞在は、決して長くはないだろうけれども、多種多様な和食(高級グルメからB級ものまで)を楽しむには十分な時間だったのだろう。
そんな内容の日本滞在記がまさかアニメ化されるなんて!先週からNHKで始まったこのアニメ、ご覧になっただろうか?いやぁ、予想以上におもしろかったですよ。
書籍と同じく初回放送の内容は新宿の「思い出横丁」。実にしぶいチョイスじゃないか。そしてそこで味あうやきそばとやきとり。子供連れで行ってしまうのはご愛嬌だが、周辺の酔っぱらい等も含めて、大変に細かい設定がなされていて、思わず見入ってしまったアニメなのである。一体誰がこれを制作しているのかと思ったら、僕自身はまったく知らなかったのだけれども、『やわらか戦車』や『目玉焼きの黄身 いつつぶす?』等々キャッチーなアニメ作りで知られるラレコがキャラクターデザインおよび監督を担当しているとのことだ。
いずれにしろ、外国人視点で日本の街や食事がリアルに描かれ、それに思わず笑ってしまうこともあればドキッとすることもある。非常によく出来た作品だと思うので、このアニメの初回放送を見逃してしまった方は、本日深夜の第二回をお見逃しなく。今回のテーマは「最高の天ぷら/Super High-Grade Tempura」です。また、原作を読んでおいた方がアニメを数倍楽しめることは間違いないので、ぜひ書籍の方も存分に味わって頂きたい。
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