NHK「最後の講義:みうらじゅんの幸福論」が面白すぎた
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2/2(土)に放送されたNHK「最後の講義」に登場した、みうらじゅん。彼ならではの視点から語る「幸福論」は実に刺激的で面白く、その絶好調のみうら節に、視聴するこちらの笑いが最後まで止まらなかった。
そんなサイコーの番組は、2/10(日)に再放送されるので、もしも先週の放送を見逃してしまったのならば、今回は絶対に見るべきだ。というか今から録画予約しとけ。彼が語る内容そのものは、みうらファンなら既に知っている話も多い。例えば仏教、そして自分探しに対するアンチテーゼとしての「自分なくし」等々。しかし、例え彼の本で知っていたとしても、彼が語る生の言葉に思わず苦笑・爆笑してしまうのが、トークならではの魅力なのだ。
ちなみに、思わず笑っちゃうバカバカしい話ばかりではないところが、みうらじゅんのスゴいところなのはご存知のとおりだ。例えば、「『ない仕事』の作り方|みうらじゅんとノーベル賞級の研究」でも詳しく紹介したように、彼が次々と生み出す新しいコンセプトとビジョンは、まさに第一線で活躍する世界レベルの研究者と同じアプローチから誕生しているのだ。
そんなみうらじゅんも、いよいよ人生最期のときを迎えようとしている。だからこそ今回のNHK「最後の講義」なのだ。しかし、彼の終わり方はやはりまた大変にユニークである。それがまさに新著『マイ遺品セレクション』で語られる、人生の走馬灯と集大成なのである。みうらの語りは聴くものを抱腹絶倒に陥れるが、しかしその指摘は実に鋭く本質的だ。日常生活の中に新しい価値を見出し、自分だけの独自の物語を構築し、そしてそれを絶妙のネーミングとパッケージングで世の中におくりだす。その意味で、彼は実にビジネスパーソン的であり、そして研究者的なのではないだろうか。クリエイティブな仕事にたずさわる全ての人たちが耳を傾ける言葉がここに綺羅星のように詰まっているのだ。
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