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会計のベストセラーおすすめの4冊はこれだ|僕は本当に「さおだけ」を買っちゃいました

公開日: : Kindle, オススメ書籍

会計というものはとても面白い。その専門的内容がおもしろいというだけでなく、それをとりまく書籍業界もまた、大変興味深いのである。ビジネスパーソンにとっては誰もが身に付けておくべき基本的知識である一方で、その数字やら専門用語やらのせいか、いまだに敬遠する新卒社会人も多い。だからこそ、何年かおきに大ベストセラーの書籍が出版されるという点でも、個人的に面白い現象だなぁと思っているわけだ。

 

 

 

 

大多数の人がこれは必要と考えている一方で、常に一定数は苦手意識を持ち何とかしたいと考えている、そういう強いニーズがあるからこそ、いつも新たなアプローチでの会計本が誕生しているのである。例えば、ご存知の方も多いだろうが、もう15年以上も前になるのね、『さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 身近な疑問からはじめる会計学』という本が、爆誕した。そのユニークな書名で「えっ、どういうこと?」と思わせつつ、ぐっと会計ワールドに引き込む抜群の展開で、この年もっとも話題となったビジネス書でもある。ちなみに、「さおだけ屋」はもちろん知っている人は多いし、あの販売者のセールス文句が耳にこびりついている人も数多いことだろうが、そこから実際に、さおだけを買ったことある人、どれだけいますか? 僕は実はあるんです。ただその話は、いろいろと問題含みなので、、、いまではなかったことにしています。

 

数字大嫌い、暗記も苦手
でも会計は知っておきたい
大ざっぱに会計の本質をつかむ

◆挫折せずに最後まで読める会計の本
この本は、「会計が嫌い」「会計が苦手」「会計を学んでも意味がない」と思っている方のためにあります。「会計」はけっしてやさしいものではありませんが、《会計の本質的な考え方》はそれほどむずかしくはありません。本書では、日々の生活に転がっている「身近な疑問」から考えはじめることで、会計の重要なエッセンスを学んでいきます。
本書は、いわゆる「会計の入門書」ではありません。細かい財務諸表はひとつも出てきませんし、専門用語もそれほど多くはないので、気を楽にして、ひとつの読み物として読んでみてください。きっと会計に対する見方が変わるはずです。

◆身近な出来事から「会計」がわかる!
スーパーの完売御礼でわかる「機会損失」と「決算書」
飲み会のワリカンでわかる「キャッシュ・フロー」
住宅街の高級フランス料理店でわかる「連結経営」
2着で満足する麻雀打ちでわかる「回転率」
商品だらけのお店でわかる「在庫」と「資金繰り」

 

 

 

さて、それでは「さおだけ屋」から早15年以上が経ち、この本が古びてきた現在、はたして会計本ではいったいどれがおすすめなのか? 僕なら以下の書籍を強く推奨したいと思っている。まずは、『会計の地図』だ。こんなにもシンプルな図解で会計のエッセンスを伝えるなんて、いままでにないアプローチが斬新であり、そして極めて効果が高いのである。

◎発売即続々大重版決定 発売半年を待たず42,000部突破!!
◎「もっと早く読んでおきたかった」の声、続々。

「たった1枚の地図だけで会計初心者を株式市場の最先端まで導く本書は実に鮮やかだ。」是枝俊悟氏(大和総研主任研究員)

会計って、なんでこんなにわかりにくいのか。たぶん、2つのポイントがあります。

1 単語のわかりにくさ
2 関係のわかりにくさ

「税引前当期純利益」とか「固定長期適合率」とか、もう、呪文みたいに聞こえないですか。もし1つひとつの単語の意味を知っていても、「貸借対照表と損益計算書はどうつながっているか」と聞かれたら「???」ってなりませんか。「会計の地図」は、そのための解決策です。単語も、単語同士の関係も、たった1つの図で伝えます。

本書は、3つのパートからできています。

パート1 自分は、会社にどう貢献しているか。
パート2 会社は、社会から何を求められているか。
パート3 自分は、社会に何ができるのか。

会計は「お金の流れ」をあらわすしくみです。いま、あなたの目の前にある仕事は、会社に、社会に、どう影響を与えているのか。どうつながっているのか。「お金の流れ」を通して、それを可視化します。

 

 

 

もしくは、『世界一楽しい決算書の読み方』も実践的であり、会計入門者にとって優れたガイドブックとして読めるだろう。

決算書は最高にシビれる“謎解き”だ! Twitterで3万人が熱狂中!クイズ×会話で、数字に隠されたビジネス戦略が見えてくる。

 

 

そして何といっても、会計の壮大な世界史を描いた『会計の世界史 イタリア、イギリス、アメリカ――500年の物語』である。これまでにも何度か強くおすすめしてきたこの一冊は、そもそもなぜ、どのような歴史的背景から会計というものが生まれてきたのか、それを中世ヨーロッパの芸術家たちの時代に遡って活写したものである。ぜひともこのドラマティックな物語を読み、会計とはけっして細かいテクニカルなものではなく、それはそのまま人類の営みのカギでもあることが分かれば、これから会計を学んでいくための大きな動機づけになること間違いない。めちゃくちゃおススメの一冊です。

【内容紹介】
朝日新聞2019年4月6日付読書面「売れてる本」にて紹介!週刊文春2月21日号「ベストセラー解剖」にて紹介!

数字のウラに隠された、驚くべき人間ドラマ。誰にも書けなかった「会計エンタテインメント」爆誕!

【本書の特徴】
その1 ダ・ヴィンチ、レンブラント、スティーブンソン、フォード、ケネディ、エジソン、マッキンゼー、プレスリー、ビートルズ……意外な「有名人」たちが続々登場!

その2 冒険、成功、対立、陰謀、裏切り、愛情、喜びと悲しみ、栄光と挫折、芸術、発明、起業と買収……波乱万丈、たくさんの「知られざる物語」が展開します

その3 簿記、決算書、財務会計、管理会計、ファイナンス、IFRS……物語を楽しく読み進めるだけで、これらの仕組みが驚くほどよくわかります

その4 イラストと写真、ひと目でわかるイメージ図が満載。会計の本なのに、細かい数字はいっさい出てきません!

「私はこれまで数々のビジネススクールや企業研修で会計分野の講師を務めてきました。会計を『大局的に・楽しく』学んでもらうのはとても難しい作業ですが、講義で『歴史』をもちいる手法はかなり効果的でした。

会計ルールの誕生エピソードや人物秘話を少々大げさな講談調で語ると、受講者たちが身を乗り出してきます。本書はそんな経験をもとにしています。

皆さんにも『好奇心とともに会計を理解する』経験をしてもらえれば嬉しいです。」──「旅のはじめに」より

 

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