新潟の冬、日本酒の冬、「酒の陣」へいざ出陣
公開日:
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最終更新日:2014/11/17
南魚沼・新潟
ご存知のように新潟は全国指折りの酒処。県全体で90を超える蔵が今も酒を造り続けており、この数は都道府県別で最多数となっている。スノボ銀メダルの平野選手の出身地・村上市も、「〆張鶴」と「大洋盛」の銘柄で知られる町だとは、先日紹介した通りだ。
にいがた酒の陣
そんな新潟の酒が大集合するイベントが、毎年3月に開催される「酒の陣」だ!冬の酒造りが終わり、春の訪れを告げる風物詩でもある。今年は来週末に開催されるこのイベントに、僕は一泊二日で体調万全準備万端日本酒万歳の気持ちで参戦してきますよ。
「新潟淡麗 にいがた酒の陣」は新潟県酒造組合の50周年を記念して、2004年に第1回が開催されました。モデルとなったのが、ドイツのミュンヘンで1810年から開催されている伝統的なビールの祭典「オクトーバーフェスト」です。その土地を大切にし、県外及び国外から来た人たちと共に、地元の食と地酒を楽しむことがコンセプトです。「新潟淡麗 にいがた酒の陣」も回を重ねるごとに来場者が増え、2012年は2日間で10万人以上の方に「にいがた酒の陣」を楽しんでいただきました。来場いただきました方には約90の酒蔵の地酒500種類以上を新潟の多彩な料理とともに味わっていただけます。さらに多彩なステージイベントをはじめ、日本酒セミナーなど“新潟流”の個性あふれる祭典にとなっております。
新潟淡麗
さて、新潟の酒は「淡麗」と形容されることが多いが、その歴史は戦後の庶民生活の変容に伴っている。また、雪解けの軟水を利用することでまろやかでやわらかな味を実現している他、純米にこだわった高品質の酒造りというのも、新潟の日本酒の特徴となっている。
戦後間もない頃、庶民の生活は苦しく、当時は濃くて甘いお酒が好まれていました。しかし新潟のお酒は冬の厳しい寒さの影響で緩やかな発酵が進み「あっさりとした味」で当時はあまり目立たない印象でした。そんな中1957年、酒造好適米「五百万石」が誕生し雑味や汚れの少ない綺麗なお酒が作られました。これが「新潟淡麗」誕生のきっかけです。暮らしが豊かになった現代、あっさりとしたお酒が好まれ、次第に淡麗化の流れに向かったのです。
イチオシ日本酒銘柄
このイベント「酒の陣」には合計500を超える銘柄が提供されるという、日本酒愛好家にはたまらないイベントとなっているわけで、そりゃあ僕もイベント会場近くのホテルに宿泊して万全の態勢で臨む覚悟なのである(笑)。
この「酒の陣」イベントでは、それこそ多種多様な新潟の銘柄が味わえるのだが、誰にでもおすすめできる、日本酒にまだ馴染みがない人にとっては、以下の銘柄あたりから始めるのがいいのではないだろうか。日本酒うまいよ!
朝日酒造
新潟最大の蔵元がこちら朝日酒造だ。長岡に本社を構える中越地区を代表する蔵元であり、1830年創業という歴史を持つ。米づくりにも取り組む研究熱心さでも知られる。僕も以前蔵元を訪問したが、瀟洒な和食レストランを併設する等、非常にモダンな経営を行っている。全国的な知名度が高い「朝日山」「久保田千寿」「久保田萬寿」は、日本酒ビギナーにとっても始めやすい新潟を代表するブランドとなっている。
あの久保田の蔵「朝日酒造」の純米酒ブランド朝日山 千寿かぎろひ 純米吟醸酒 日本酒 720ml |
八海醸造
地元・南魚沼を代表する蔵元が八海醸造だ。新潟県内でも朝日酒造に次ぐ第二位の規模を誇る。国際大学から車で10分くらいのところに本社を構え、周辺一帯を「魚沼の里」として開発・整備している。ここでは蔵見学が出来るだけでなく、酒造りと同じ清水を使った蕎麦屋や饂飩屋を併設する他、洒落たギフトショップも構えている。大型駐車場にはいつも観光バスが乗り付けており、魚沼周辺を観光する際の定番スポットとなっているようだ。全国ブランドとなった「八海山」が代表銘柄であり、バランスの良い味が愛されている。
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宮尾酒造
もう一つおすすめしたいのが下越を代表する造り酒屋、宮尾酒造だ。村上市を訪れた際には僕も蔵見学をさせてもらったのだが、そういう経験が増えるとますますファンになってしまうよね。朝日酒造や八海醸造のような規模はないけれども、いまも上質の酒を作り続けている蔵元であり、その代表銘柄「〆張鶴」を好む人は多い。少量生産だからこそ、居酒屋などで見つけた際にはぜひ一度飲んでみて頂きたい酒である。
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