今年の夏は「大地の芸術祭」越後妻有アートトリエンナーレへようこそ!
3年に一度開催される国際芸術祭・越後妻有アートトリエンナーレをご存知だろうか?この「大地の芸術祭」は、新潟県の越後妻有地域(十日町市、津南町)を舞台としたものであり、ここ南魚沼のお隣だ。2010年に始まった瀬戸内国際芸術祭が、2013年の第2回開催で大きな話題となり、瀬戸内海に浮かぶ小さな島の一つでしかなかった直島がいまや世界中からアートファンを呼び集める聖地となっているのはご存知の通りだ。
そんな「西の芸術祭」瀬戸内に対し、「東の芸術祭」として知られるのがこの越後妻有アートトリエンナーレなのである。しかも第1回開催は2000年と早く、今年2015年は第6回目の芸術祭となる。もちろん今年は僕も行ってみようと思っている。
以下の写真は僕が以前に十日町を訪れた際のもの。ローカル線ほくほく線が走る十日町周辺は実にのどかな風景が広がる。
そんな中に、でんと構えるのが草間彌生の作品だったりするから面白い。「大地の芸術祭」とはその名の通り、十日町周辺一帯の大地をふんだんに利用したアート展なのである。そしてこれらアート作品は常設となっているため、いつ訪れても好きなときに自由に見ることができるのもユニークな点だろう。
こちらは現在も普段から使われている田んぼに、農夫の働く姿を描いた作品だ。自然風景と現代アート作品が融け合うように形作られているのは、ここ十日町ならではの景観だ。
と思えば、農道の脇にはこんなカラフルな作品もある。
そしてこちらは、里山科学館となっている「森の学校キョロロ。」だ。年季の入った建物はすでに赤錆びている、わけではなく、意図的にそうしているのである。建築・デザインは、手塚貴晴+由比。
こちらはジェームズ・タレル作の「光の館」。
建物の中に入ると天井がぽっかりと開いていて、そのキャンバスに空や雲や太陽や、星や月や雨や雪までもが作品を織りなす。
金沢二十一世紀美術館にあるタレル作品をご覧になった方は多いだろうが、ここ十日町にあるこちらのタレル作品は見るだけでなく、なんと宿泊も可能なんですよ。
というわけで、いよいよ始まった3年に一度の芸術の祭典「大地の芸術祭」。この夏はぜひアートを体験しに、新潟は越後妻有へ!
Amazon Campaign

関連記事
-
-
カブトムシと祭りと日本の夏
ままま、マジですかっ!家の裏でカブトムシを発見しました!いやぁ、カブトムシってデパート以外にもちゃん
-
-
2020年の夏は2つのバンクシー展が開催
以前に「オークション落札のバンクシー作品をシュレッダーで刻むという現代アート」と紹介したように、常に
-
-
アート界を震撼させた本物のニセモノ|贋作師ベルトラッチの数奇な人生
先日放送された NHK-BS 世界のドキュメンタリー「贋(がん)作師 ベルトラッチ ~超一級のニセモ
-
-
東京藝大で教わる西洋美術の見かた|基礎から身につく「大人の教養」
2022年1月3日から、BSイレブンで新番組「東京藝大で教わる西洋美術の見かた」が始まる。これはぜひ
-
-
君は南魚沼の美女を見たか?市の公式観光パンフレット美女旅が話題に
「国際大学(IUJ)の紹介:ロケーション」で書いたように、本学がキャンパスを構えるのが新潟県南魚沼市
-
-
南魚沼の「雪国まいたけ」が5年ぶりに再上場|その背景で創業者はなんとカナダで再挑戦
新潟県南魚沼に本社を構える企業でもっとも有名なのが、この「雪国まいたけ」ではないだろうか? みなさん
-
-
雪国・南魚沼と、消雪パイプシステム
国際大学のある南魚沼市は新潟県の中越に位置するが、このエリアは長岡や越後湯沢を含め、日本のというか世
-
-
新潟を代表する日本酒・朝日酒造「久保田」の萬寿/翠寿/紅寿/千寿をとことん味わう
ご存じのように、新潟は日本を代表する酒の産地であり、米と水の美味さが相まって「端麗辛口」と呼ばれる味
-
-
震災で全村避難した山古志村|古志の火まつりファイナルを迎える
新潟県の山古志村という名前を聞いたことのある人の多くは、2004年10月に起こった中越地震に関して
-
-
稀代の絵師・伊藤若冲の作品群が日本に里帰り
ここ数年、日本美術がもの凄いブームと言ってよいほどの盛り上がりを見せているのはご存知の通りだ。そして