*

ワールドカップ決勝へ|ラグビー名将エディー・ジョーンズの勝負哲学

公開日: : オススメ書籍, スポーツ

ラグビー・ワールドカップが面白い。まったくもってニワカなんですが、ルールが分かるとラグビーってこんなにも興奮するスポーツなんですね。日本代表戦はもちろん、テレビにかじりつくようにして生中継で応援したし、残念ながら敗退した後でも他国の試合を見続けるほどには、ラグビーが面白いと感じるようになったのだ。

 

 

 

そして今もっとも注目すべきなのは、やはりイングランドだろう。準決勝では、圧倒的王者だったニュージーランドを撃破、圧巻の完勝で決勝戦にコマを進めた。なぜ古豪イングランドがここまで復活できたのか、どうして今大会これだけ躍進しているのか、もちろんその背景には、ヘッドコーチとして同国を率いるエディー・ジョーンズの存在がある。

 

4年前のワールドカップでは日本代表を率いていたエディー。当時、南アフリカを倒すというジャイアント・キリングをやってのけたあの瞬間が、僕が初めてラグビーに、そして日本代表監督のエディー・ジョーンズという人物に興味をもったきっかけだった。下記の『ハードワーク』も、『コーチングとは信じること』も、彼の勝利哲学とそれをどうチームに浸透さてきたのかがリアルに伝わる、実に読み応えのある内容だった。

 

 

 

ラグビー日本代表を勝利に導く名将の哲学。ラグビーワールドカップで敗北を繰り返すなど、弱かったラグビー日本代表は、なぜ世界の強豪国にも勝てるようになったのか。オーストラリア代表コーチとしてチームをワールドカップ準優勝に導いた世界的名将が組織と個人を育てるための哲学を語り尽くす!

 

 

 

そんなエディーが、日本代表ヘッドコーチを辞め、次に選んだのがラグビー発祥の国イングランド代表を率いるということだった。そして、今大会ワールドカップが始まる何年も前から、いかにして王者オールブラックスを破るのかを詳細に考え、緻密に戦略を練り、そのためのチームを築き上げていった。日本代表に植え付けた勝利のマインドセットと、勝ち続けるためのハードワークを、今度はイングランドで実践し、そして見事にその成果を先の準決勝で発揮し展開し、そして完勝という結果を手にしたのだ。

 

 

 

いよいよ最後の決勝戦、イングランド対南アフリカも見逃せない試合となるだろう。手に汗を握るとはこのことだというような、素晴らしい接戦を期待したいと同時に、エディー・ジョーンズが作り上げた最強のチームが、最強のままに圧勝する瞬間を見てみたいという気持ちもある。選手だけでなく、監督がこれだけ注目を集め、かつその人柄が魅力的、というのも稀有なことだろう。今この人物が見せてくれる最高にエキサイティングで、素晴らしくスペクタクルな、そんな試合を今からわくわくして待っているところだ。そんなエディー・ジョーンズの生い立ちは、以下の一冊『エディー・ジョーンズ 異端の指揮官』が詳しい。いまなら Amazon Kindle ストア7周年記念セールとして、普段の半額で購入できるので、ぜひこの機会に読んでみてはどうだろうか。来週のワールドカップ決勝戦がますます楽しみなものとなること間違いないだろう。

 

元ラグビー日本代表HCとして、何度も奇跡を起こした最強の指揮官の半生を追った、かつてない評伝!2015年のラグビーW杯で南アフリカ代表相手にスポーツ史上最大の番狂わせを起こした日本代表。その立役者はなんといっても、HC(ヘッドコーチ)のエディー・ジョーンズである。彼はいったいどのようにしてブレイブブロッサムズを強くしたのか。彼の類い希なる指導力、戦術眼はどこから来たのか。その圧倒的なハードワークの源は何なのか。オーストラリア、南アフリカ、日本を経てイングランド代表まで上り詰めた輝かしい監督の実績の裏側には、数多くの挫折があった。
日本人とオーストラリア人のハーフとして、様々な差別を受け、そこから這い上がってきたエディー少年。小さな体からほとばしるエネルギーと誰しもを閉口させる野次、人一倍の負けん気で努力を積み重ねてきた選手時代。そしてオーストラリアでの挫折、日本での復活したHC時代……。その彼が今、イングランドのHCとして最高の時代を迎えようとしている。ラグビーファンならずとも、読む者すべての人生観を揺さぶるリーダーオブリーダーの画期的評伝!

 

Amazon Campaign

follow us in feedly

関連記事

football coach economics

サッカーチームの経済学|デロイト・フットボール・マネーリーグ2017年版

毎年デロイト社が発表するレポートの最新版 "Deloitte Football Money Leag

記事を読む

誰も教えてくれない、科研費に採択されるコツを公開|研究費獲得に向けた戦略的視点2019年版

今年もまた、科学研究費助成事業(科研費)の締切が近づいてきた。自然科学系の研究者にとってはもちろんの

記事を読む

箱根駅伝・青山学院の圧勝で見せつけた原晋監督のマネジメント能力

2022年の箱根駅伝も面白かったですね! レース自体は青山学院の記録づくめの圧勝という形で終わったた

記事を読む

ディエゴ・マラドーナのもう一つの伝説と、リオネル・メッシの新たな伝説

ワールドカップ準決勝第一試合でドイツがブラジルに大勝したのに続き、第二試合ではPK戦でアルゼンチンが

記事を読む

いまこそ本当の宇宙兄弟を目指す|13年ぶりの宇宙飛行士選抜試験いよいよ始まる

大ヒット漫画『宇宙兄弟』を挙げるまでもなく、僕らはみな子供の頃から宇宙が大好きだった。そして、あの頃

記事を読む

shinkansen

なぜ日本の新幹線は世界最高なのか?定刻発車と参勤交代

"Why Japan's high-speed trains are so good" というEco

記事を読む

欧州サッカー・マネーリーグ最新版|バルサが初の首位・レアルは2位に後退

今年も発表された、「デロイトフットボールマネーリーグ」。これは毎年、世界的な監査法人デロイトが発表す

記事を読む

あなたの知らない、世にも美しき数学者たちの日常

「日本に残る最後の秘境へようこそ|東京藝術大学のアートでカオスな毎日」でおすすめした、二宮敦人の『最

記事を読む

サッカーチームの経済学|デロイト・フットボール・マネーリーグ2016年版

今年もまたこの時期がやってきた。そう、デロイト社によるレポート "Football Money Le

記事を読む

大学受験間近|なぜ東京藝大は東大よりも難関なのか?

今年も受験シーズンの真っただ中となった。 国公立大入試の2次試験の出願もしめ切れらたところで、全国

記事を読む

Amazon Campaign

Amazon Campaign

卒業・入学おめでとうキャンペーン|80年記念の新明解国語辞典で大人の仲間入り

今年もまた合格・卒業、そして進級・進学の季節がやってきた。そう、春は

食の街・新潟県南魚沼|日本一のコシヒカリで作る本気丼いよいよ最終週

さて、昨年10月から始まった2022年「南魚沼、本気丼」キャンペーン

震災で全村避難した山古志村|古志の火まつりファイナルを迎える

新潟県の山古志村という名前を聞いたことのある人の多くは、2004年1

将棋タイトル棋王戦第3局|新潟で歴史に残る名局をライブ観戦してきた

最年少記録を次々と塗り替える規格外のプロ棋士・藤井聡太の活躍ぶりは、

地元密着の優等生|アルビレックス新潟が生まれたサッカーの街とファンの熱狂

J2からJ1に昇格・復帰したアルビレックス新潟が今季絶好調だ。まだ4

【速報】ついに決定|14年ぶりの日本人宇宙飛行士は男女2名

先日のエントリ「選ばれるのは誰だ?夢とロマンの宇宙飛行士誕生の物語」

3年ぶりの開催|シン魚沼国際雪合戦大会で熱くなれ

先週末は、コロナで過去2年間見送られてきた、あの魚沼国際雪合戦大会が

国語の入試問題なぜ原作者は設問に答えられないのか?

僕はもうはるか昔から苦手だったのだ。国語の試験やら入試やらで聞かれる

PAGE TOP ↑