岡崎所属のレスターシティ奇跡の優勝と、これからのサッカー・データ革命
プレミアリーグ大番狂わせのレスターシティ優勝
ご存知のように、今年の英国プレミアリーグでは、岡崎が所属するレスターが創設133年目にして初の優勝を飾った。開幕前の優勝オッズは5,000倍であり、信じる者などほとんどいなかった中での奇跡の優勝である。素晴らしい。監督の采配に選手の活躍と、このサクセス・ストーリーの要因はもちろんいくつもあるだろう。ただ、もしもここに「データ活用」といった要素が入っていれば、サッカーファンだけでなく、ビジネスパーソンやデータ・サイエンティスト等もっと多くの人が熱狂したに違いない。
まだ始まったばかりのサッカー・データ革命
だが残念ながら現在のデータ利用はそこまでの成果に結びついていない。リバプールが先駆けたデータ・ドリブン・フットボールは、その後マンチェスター・シティ等他チームにも波及したが、それらの強豪チームにおいても決して期待したような結果を出しているわけではない。一方では、だからこそ今後も各チームがこぞって winning formula を探し出そうと競争していくのだと思う。以前に「サッカー・データ革命の時代に読んでおくべきこの5冊」でも紹介したように、この革命はまだ始まったばかりなのだから。そんな現状に興味がある人なら、ぜひとも『サッカー・データ革命』から読んでみて頂きたい。試合の見方を大きく変える貴重な一冊となるはずだ。
データ活用先進国ドイツ・サッカーの現状
より最新のデータ活用事例に関心があるならば、これも以前に「欧州サッカー『データ革命』|スポーツを科学する最前線ドイツからの現地レポート」で紹介した雑誌フットボリスタの昨年12月号がおすすめだ。しかも今なら5/8 (日) まで実施中の「Kindle雑誌99円均一セール」のおかげで99円という大特価でお買い得である。サッカー界におけるデータ革命の中心地となっているドイツにおいて、各クラブチームの取り組み、そして前回ワールドカップで圧勝したドイツ・ナショナルチームのデータ戦略について詳しく解説しており、99円とは思えないほどの充実した内容だ。
ワンプレーの金銭価値を評価する
そして最後に、異色のサッカー漫画『マネーフットボール』をおすすめしたい。これは主人公がサッカーのプレー1つ1つのどれくらいの金銭価値があるのかを計りながら、選手としての実力を高めていく物語だ。ところどころに上記で紹介した『サッカー・データ革命』からの引用があり、しっかりとした内容でもある。この漫画もKindle版なら20%ポイント還元中の今がお買い得。この一風変わったサッカー漫画もこれからさらに進化していくだろう「データ革命」の一つの姿なのである。
愛媛の2部のクラブにレンタルで移籍した20歳のプロサッカー選手・カジ!!すべてのプレーをお金に換えて1部クラブへの復帰のためにモチベーションを上げまくる!!サッカー漫画のマイスターが贈る新感覚のスポーツエンタメコミック!!
Amazon Campaign
![follow us in feedly](http://s3.feedly.com/img/follows/feedly-follow-rectangle-volume-big_2x.png)
関連記事
-
-
人はなぜ走るのか?を問う『Born to Run~走るために生まれた』は、米国ランナーのバイブル
米国で異例のベストセラーとなり、何度目かのランニング・ブームを引き起こした一冊『Born to Ru
-
-
欧州サッカー・マネーリーグ最新版|バルサが初の首位・レアルは2位に後退
今年も発表された、「デロイトフットボールマネーリーグ」。これは毎年、世界的な監査法人デロイトが発表す
-
-
明鏡国語辞典の最大の特徴は「問題な日本語」に対する答え
国語辞典編纂という仕事は、とても重要なものなのに一般に知られることがほとんどない。その職務内容やそこ
-
-
メジャーリーグ新時代|アストロズ優勝が示す鮮やか過ぎるデータ革命
先日 NHK-BS で放送された「アストロズ革命~MLBデータ新時代~」がめちゃくちゃ面白かったのだ
-
-
テニスプロはつらいよ|トッププレイヤー錦織圭とその他大勢の超格差社会
2014年の全米オープンテニスで日本人初のグランドスラム決勝進出を果たした錦織圭。その後の凱旋ツアー
-
-
ニューヨーク・タイムズが選ぶ、今年絶対に行きたい世界52ヶ所:2015年版
昨年「ニューヨーク・タイムズが選ぶ、今年絶対に行きたい世界52ヶ所」で書いたように、同紙では毎年1月
-
-
ゲイツ財団と世界の貧困に関する3つの誤解
今年もビル&メリンダ・ゲイツ財団の年次書簡が発表される時期がやってきた。「ビル・ゲイツからの手紙と
-
-
3年ぶりの開催|シン魚沼国際雪合戦大会で熱くなれ
先週末は、コロナで過去2年間見送られてきた、あの魚沼国際雪合戦大会が3年ぶりのフル開催となった。じ
-
-
捏造と背信の科学者:繰り返される不正と、研究者の責任ある行動
STAP細胞の件で改めて考えさせられたのは、なぜこの一件だけではなく、研究不正・論文捏造がこれほどま
-
-
埼玉県にヘルプに行っていた十日町の除雪隊と、記録づくめの地元雪まつり
2月の関東近辺で記録された大雪。ふだん雪が積もることが少ない地域だけに、埼玉県の秩父市や小鹿野町等、