*

Amazon買取サービスが面白い|古本業者にとっての新たな脅威

公開日: : 最終更新日:2015/09/10 オススメ

この秋の大きな話題の一つとして、動画配信サービスを各社が一斉に開始したことが挙げられるだろう。各種報道にある通り、世界最大手のNetflixが日本市場に参入したタイミングに合わせて、TSUTAYAは動画見放題プランを新設。そして何と言っても、今月下旬からスタートするAmazonプライム・ビデオだ。これは現在のAmazonプライム会員への追加的なサービスであるため、既にメンバーとなっている僕自身としては、どういうコンテンツを揃えてくるのか、大変楽しみにしているところだ。

 

amazon-prime-video

 

 

さて、そんな大きなニュースの前に大して話題にもならなかったようだが、6月からAmazon.jpが始めた「買取サービス」をご存知だろうか?

Amazon買取サービスでは、本・コミック・雑誌、TVゲームソフト・TVゲーム機本体、DVD・ブルーレイ、ミュージックCDを、1点から買取申込みできます。集荷は無料の宅配集荷サービスで、商品受領24時間以内に査定が完了、お客様のアカウントにギフト券が自動で登録されます。アマゾン以外でご購入いただいた商品でも買取可能で、事前に全ての買取価格を検索できます。査定にご満足頂けない場合の返送配送料も無料です。

 

僕は試しに2度ほど利用して本を売ってみたのだが、これが実に面白いのだ。古本やDVDやゲームソフトを売る場合、ブックオフを利用する人が圧倒的に多いだろう。しかし、Amazonのこのサービスは、その牙城を一気に崩す可能性すらあると思えるので、僕が感じた使い勝手の良いポイントを以下に列記しておきたい。

 

ポイント1:Amazonで購入した商品は自動で買取価格が表示される

Amazon.jpの「買取サービス」にアクセスすると、これまで自分がAmazonで購入した商品の一部に、自動で買取価格が表示されているのが見えるだろう。このようにいきなり「この価格で買いまっせ」というアプローチは、強引ではあるものの、その一方で「じゃあ売ろっかな」という消費者をぐっと捕まえることができるだろう。価格提示というのは、それくらい強いインパクトがあるものだ。

 

ポイント2:Amazon以外で購入した商品も検索して買取価格が表示される

この買取サービスの対象がAmazonで購入した商品に限定されていれば、利用者は広がらないだろう。しかしもちろんAmazon以外で買った本やDVDやゲームも売ることができるし、検索して簡単に買取価格を調べることができるのである。ブックオフに持って行く前にAmazonでチェックと比較、という使い方もあるだろう。

 

ポイント3:市場価格に連動して買取価格も随時変動する

これが一番びっくりしたポイント。何日か間をあけて「買取サービス」にアクセスすると、買取価格がぐんと上がったりすることがあるのだ。何が起こっているのか最初は分からなかったのだが、その商品を販売するAmazonのページに行ってみてようやく気づいた。本が在庫切れとなったり絶版となったような場合、入手方法がAmazonマーケットプレイスへと切り替わるわけだが、そのマーケットプレイス価格が値上がりしたために、それと連動して買取価格も上がっていたのである。市場価格に連動させて買取価格を変動させるのは当たり前のことではあるのだが、Amazonではそれがリアルタイムで変化するシステムとなっているのが実に興味深かったのである。ちょくちょくチェックしてみると、自分のどの手持ち商品に、いま市場で値が付いているのかが明確に分かるのだ。

 

ポイント4:引取り無料で24時間以内の短時間で査定してくれる

これはブックオフなどでも同じだろうが、買取サービスに申し込むと無料で商品を引取りに来てくれる。しかし、この査定がAmazonの場合ものすごく短い。24時間以内に結果がメールで届くのだ。これは他社が真似できないスピード感ではあるのだが、その一方で社員を酷使し過ぎというAmazon職場環境に関する先日のニューヨーク・タイムズ紙の批判記事を思い起こさざるを得ないのもまた事実である。

 

ポイント5:査定価格に満足しない時は無料で返送してくれる

そして最後に、これもまた優れたポイントなのだが、査定に満足しない場合には商品を返してくれるのはもちろんなのだが、それが「無料返送」なのである。ここが他社と違う。ブックオフの場合、引取りは無料だが、査定結果にノーという場合には返送料金は自己負担となっている。だから、一旦商品を送ってしまえば、予想よりも低い査定価格を提示されようとも、多くの人は渋々ながらもその価格で売ることが多かったのではないだろうか。また、ブックオフ店頭に商品を持って行った場合でも、そこで時間をかけて査定してもらい、価格が低かったからといって「じゃあいいです、持ち帰ります」とその場で言える人はどれくらいいるだろうか。それがこのAmazon買取サービスなら、気兼ねなく「ノー」が言えるのだ。実際に僕もいくつかの商品がコンディション悪いと査定されたため返送を希望したところ、驚くほどあっさりと、またもや超短時間で戻ってきたのである。

 

 

amazon-kaitori

 

 

 

というように、このAmazon.jpの「買取サービス」は実に優れたものとなっており、ブックオフを始めとする古本チェーンと比べ、圧倒的な優位性を持っている。今回はちょっと試してみようという思いで使ってみただけなのだが、予想以上に優れものであったため、僕は今後ブックオフで本を売ることはもうないように思う。一見地味ではあるが、それくらいの破壊力をもったサービスであることに間違いないだろう。

 

Amazon Campaign

follow us in feedly

関連記事

うんち終了2日前:おすすめ企画展「トイレ?行っトイレ!~ボクらのうんちと地球のみらい」

「この夏休みどこか1か所出かけるとしたら、ここでしょ!」と、僕が激推しした「トイレとうんち展」が、い

記事を読む

六本木ウィスキーヒルズに行ってきた。

昨年末、六本木ヒルズで開催されたイベント「Whisky Hills」に行ってきた。なにしろ「マッサン

記事を読む

グランドスラム初優勝を目指す錦織圭の全仏オープンテニスを、SlamTracker でデータ分析しながら応援しよう

グランドスラムでのベスト8進出が、もはや驚きではないということ自体に驚かされる錦織圭のテニス。現コー

記事を読む

おすすめPC・スマホ周辺機器|Anker製品のクオリティが圧倒的に素晴らしい

Amazon の「春のタイムセール祭り」、いよいよ本日が最終日。  

記事を読む

ニューヨーク・タイムズが選ぶ、今年絶対に行きたい世界52ヶ所:2016年版

さて今年もこのシーズンがやってきましたね。ニューヨーク・タイムズ紙が発表する「今年絶対に行きたい世界

記事を読む

冬休みにおすすめの人気ボードゲームランキング:「カタンの開拓者たち」「カルカソンヌ」「ドミニオン」を遊び倒そう

みんなで楽しめる、おすすめボードゲーム3選 以前に「宣教師のアニキの家で『カタンの開拓者たち』には

記事を読む

Amazon.com の勢いが止まらない|サイバーマンデーで過去最高売上を記録

株価上昇が続くアメリカ経済の中でも、Amazon.com の勢いはひときわ目を引く。下のグラフを見れ

記事を読む

科研費およびその他の研究費管理には、クラウド会計がびっくりするほど超便利

さて先日は、今年度下半期の科研費採択プロジェクトが通達された。経済学をはじめとする社会科学系の分野で

記事を読む

超おすすめ:ノイズキャンセリング・ヘッドホンの最高品質 QuietComfort 35|発売されたばかりのBose最新作をさっそく飛行機で試してきた

Bose QuietComfort 35 を検討してみた ノイズキャンセリング機能がついたヘッドフ

記事を読む

この夏こそ、日本の美味いクラフトビールを飲もう!ヤッホーブルーイングの「インドの青鬼」がいいぞ

「夏本番。今年はぜひ美味しいクラフトビールを飲んでみて」で紹介したように、アメリカのビール市場はこの

記事を読む

Amazon Campaign

Amazon Campaign

若い読者のための経済学史と哲学史|本日限定セールがおすすめ

米国イェール大学出版局の "A Little History" は、歴

「お茶」が教えてくれる日々のしあわせ

10/13(土) から上映が始まった『日日是好日』。樹木希林の遺作とな

日本美術展史上最大のフェルメール展ついに始まる|事前に読んでおきたいおすすめ5冊

さて、先週からいよいよ上野の森美術館で「フェルメール展」が始まった。現

2018年ノーベル経済学賞はノードハウスとローマーに|著書が半額セール中

今年のノーベル経済学賞が先日発表され、受賞者はイェール大学のウィリアム

japanese dictionaries 1
三省堂『辞書を編む人』が、今年の新語を募集中

時を経て社会は変容し、そして言葉も変遷する。いつの時代もワカモノの言葉

レギュラー化決定NHKの新番組「ろんぶ~ん」は最高のアカデミック・エンターテインメント

さて先週から始まったNHK-Eテレの新番組「ろんぶ~ん」をご覧になりま

植物はスゴい!と語る山田孝之がもっとスゴかった

先日放送されたNHK-Eテレの「植物に学ぶ生存戦略 話す人・山田孝之」

30万部突破のベストセラー『英語は3語で伝わります』他に学ぶパワフル動詞の使い方

中山裕木子著の『会話もメールも英語は3語で伝わります』を、とても興味深

PAGE TOP ↑