イェール大学出版局 リトル・ヒストリー|若い読者のための「考古学史」のすすめ
以前にも紹介したことのある、「イェール大学出版局 リトル・ヒストリー」のシリーズ。いまのところ5冊が翻訳出版されており、それぞれ経済学史、哲学史、アメリカ史、考古学史、そして宗教史となっている。これ、どの一冊をとっても初学者向けの入門書として素晴らしい内容なのだ。興味があればぜひとも手に取ってみて頂きたいシリーズなのである。
これまでにも電子書籍版は何度か半額セールとなっており、僕もそのたびに買いそろえてきたのだが、今はシリーズ第4巻の「考古学史」が通常の半額となっている。歴史というのは、なかなか勉強する機会がない。たとえ経済学を専攻していても、経済学史を学ばずに済んでしまうように。だからこそ、「考古学史」という、普段なじみのなさそうな分野について、ちょっと真面目に、そして体系的な知識を身につけたいな、と思ったときには、こうした入門書がまさにぴたりと最適なのである。いま読まなくとも、今後のためにシリーズ全書そろえておきたいだけに、今回の半額セールを見逃すなよ!
「歯切れよく、ぐっと引きこまれ、わかりやすい。ブライアン・フェイガンは、 明快でしっかりとしたメッセージを一般読者に届けることができる、 現代考古学界きっての著者だ。この本もまた例外ではない」
————ジェレミー・A・サブロフ(米国サンタフェ研究所・前所長/『人類学博士』著者)人類学や地質学と連係しつつ発展してきた、グローバルで時空をこえた知的探求のあゆみ
一瞬にして火山灰に埋もれたポンペイの町はどのように発見され、発掘されたか。
氷河時代の洞窟内に描かれた壁画の作者は?
密林の奥にたたずむ古代遺跡、世界各地に現存する巨石モニュメントの謎など、コンパクトな40章で、考古学が誕生した18世紀から衛星画像や遠隔探査の技術が進歩した現代まで、世界先史学の権威がテンポよく案内する、地球規模の考古学の発展史。
Amazon Campaign
関連記事
-
-
米国人一家と英国一家が美味しい日本を食べ尽くす
ちょっぴり巷で評判の『米国人一家、おいしい東京を食べ尽くす』を読んでみたら、これが思いの外おもしろか
-
-
2016年のベストセラー書籍トップ5冊【国語辞典編】
先日まとめた「2016年のベストセラー書籍トップ10冊【一般書籍】」および【英語編】に続き、本ブログ
-
-
春の卒業・入学シーズンを前に国語辞典をしっかり選ぼう|やはりオススメの定番4冊
さていよいよ3月となり、入試の合格発表から卒業式・入学式の季節となった。素敵なサクラが咲くよう期待し
-
-
寝苦しい今夜も嫁を口説こうか|珠玉の芸人エッセイ3冊
以前にも何度かおすすめしてきたように、お笑い芸人が書くエッセイには、なかなかに読ませる面白いものが多
-
-
経済学と歴史学そして自然実験
2010年に出版されていた "Natural Experiments of History" がよう
-
-
連邦最高裁判事9人が形づくるアメリカの歴史
下の写真がアメリカ連邦最高裁判所だ。各種ニュース等での報道の通り、今回はこの最高裁が、これまで人工妊
-
-
行動経済学者ダン・アリエリーの最新TEDトーク|How equal do we want the world to be? You’d be surprised
行動経済学者ダン・アリエリーが、TEDトークに登場。これで合計5回目となる彼のトークは、経済学者とし
-
-
今こそ再び学ぶ『英語の読み方』|読めるか読めないかそれが問題だ
英語学習に関する書籍というのは、それこそ書店に溢れていて、玉石混交でどれを選んだらいいのか分からない
-
-
東大医学部合格者の6割が通う進学塾|受験エリートと塾歴社会
先日、雑誌AERAの特集を読んだ。「東大理III合格者の6割が所属 受験エリートの“秘密結社”」とい
-
-
『科研費獲得の方法とコツ』は、科研費申請予定の研究者必携の一冊
研究者にとっての秋は、科学研究費助成事業(科研費)の締切が迫る時期でもある。今年は11月10日が最終
