*

電子書籍市場の急拡大:2018年には米国と英国で紙書籍を追い抜くか

公開日: : 最終更新日:2017/01/11 オススメ, ニュース

今年は、電子書籍がより一層勢いを増して拡大した一年だったと振り返ることが出来るだろう。2013年の始め頃にはまだ「今度こそ本当の電子書籍元年か?」なんて言っていたのを思い出すと、もはや隔世の感である。それは日本の市場のみならず海外でも、とくに米国と英国において顕著だったと言えるだろう。

 

New York Times の記事で紹介されているように、米英両市場での電子書籍の拡大は他国を圧倒するスピードで進んでいる。2009年には全体の5%程度でしかなかった電子書籍の売上が、2014年には40%近くまで急伸している。そしてこの勢いそのままに、2018年には電子書籍市場が紙書籍市場を追い抜くと予想している。

 

ebook-nyt

 

 

それではその2018年時に、日本の市場で一体どれくらい電子書籍が普及しているだろうか?その予想を示したのが以下の図(Economist 記事)である。これよりもさらに拡大し、その市場規模は2,790億円程度という予測(インプレス総合研究所)もあるが、いずれにしても2013年の3倍近くまで拡大するというのが大方の見方のようである。

 

ebook-economist

 

さて、そんな電子書籍市場の拡大を担ってきたのが、ご存じの通り Amazon であり、Kindle である。インプレスR&D調査では、電子書籍ストアの利用率は、Amazon「Kindleストア」が断トツの首位で 55.2%、2位のApple「iBookStore」(17.5%)、3位の紀伊国屋書店「Kinoppy」(13.5%)、4位の楽天「Kobo」(11.9%) といった競合に大きな差をつけている。(参考:朝日新聞「アマゾンの電子書籍戦略を聞く」

 

そんな僕ももちろん Amazon Kindle のヘビーユーザーで、端末 Kindle Paperwhite をこよなく愛している。これがもう出張時はもちろんのこと、ちょっとした外出時にも欠かせないアイテムとなっているのである。iPad Air 2 も愛用しているのだが、電子書籍を読むならやっぱり Kindle 端末の方が目に優しく、なによりも軽い。そしてネットを徘徊することなく読書に集中できるということ、それらが Kindle の優れたポイントとなっている。

 

2014-12-14 13.57.10

 

 

そんなKindle 端末の最新製品が、先日登場した Kindle Voyage である。Paperwhite よりもさらに解像度が高まり、さらに軽くなっている。それだけで欲しくなってしまう製品なのだが、値段が Paperwhite の2倍するということで、僕自身は今のところまだ様子見といった状態なのである。

 

kindlevoyage

 

しかしながら、もしまだKindle 端末をもっておらず、電子書籍に興味があり、このクリスマスシーズンに新たに購入してみようかと思っている人にとっては、今が一番の買いどきかも知れない。これだけ普及が進んだ今ならば、そして既に前世代からの改良を繰り返したKindle端末であれば間違えようがない。なによりも、Kindleストアで買える電子書籍の品揃えが圧倒的に充実してきたことが、一番のアドバンテージと言えるだろう。さらには、現在のKindleウィンターセール「クーポンで割引キャンペーン」により、2,000円割引で買えるというクリスマス・プロモーションが行われている真最中なのである(12月25日まで)。

 

これまでにもおすすめしてきたように、Kindle ストアでは物凄い数の商品を、その時どきに応じて大特価セールを行っている。現在はKindle書籍年末大セール が開催中であり、ベストセラーの『シグナル&ノイズ 天才データアナリストの「予測学」』から古典的傑作『縮みゆく男』、そして多種多様な「今おすすめの漫画」までが大幅に値引きされており、読書三昧の冬休みを過ごすにはぴったりのタイミングとなっているのだ。ぜひこの冬は、素敵な読書を、電子書籍で。


 

Amazon Campaign

follow us in feedly

関連記事

3年に一度のアートの祭典|越後妻有アートトリエンナーレ「大地の芸術祭」は今週末まで

「今年の夏は「大地の芸術祭」越後妻有アートトリエンナーレへようこそ!」でも紹介したように、今年は三年

記事を読む

2023年ニューヨークタイムズ紙が選ぶ世界で行くべき52ヶ所

毎年恒例、ニューヨークタイムズ紙が選ぶ、今年訪れたい世界の都市52ヶ所。2023年のリストはこちらの

記事を読む

連邦最高裁判事9人が形づくるアメリカの歴史

下の写真がアメリカ連邦最高裁判所だ。各種ニュース等での報道の通り、今回はこの最高裁が、これまで人工妊

記事を読む

今年の卒業祝い・入学祝いにおすすめ|これまで以上に思い出に残る国語辞典をプレゼントしよう

新型コロナウィルスの蔓延で、いまや全国の学校が休校となり、すでに簡易的な卒業式を終えたところもあれば

記事を読む

クラウドソーシングを使って優秀なリサーチアシスタントを早く安く簡単に探す

英語論文の校正にかかる費用と時間というのは、多くの研究者を悩ませるところだろう。安くて早くて質のいい

記事を読む

WOWOWドラマだけが圧倒的に面白い理由|視聴者こそがスポンサー

現代ビジネスの記事「真田丸、沈まぬ太陽…NHKとWOWOWだけが圧倒的に面白い理由」を大変興味深く読

記事を読む

米国Amazonの第2本社候補地選びがついに決着

1年以上に渡って注目を集めてきた、米国アマゾンの第2本社候補地選び。5万人以上の雇用を生むというこの

記事を読む

うんち終了2日前:おすすめ企画展「トイレ?行っトイレ!~ボクらのうんちと地球のみらい」

「この夏休みどこか1か所出かけるとしたら、ここでしょ!」と、僕が激推しした「トイレとうんち展」が、い

記事を読む

Amazon.com の勢いが止まらない|サイバーマンデーで過去最高売上を記録

株価上昇が続くアメリカ経済の中でも、Amazon.com の勢いはひときわ目を引く。下のグラフを見れ

記事を読む

100年目の国勢調査|本日の締切おわすれなく

現在実施中の国勢調査は、5年に一度実施される最も重要な統計調査である。日本国内に住んでいるすべての人

記事を読む

Amazon Campaign

Amazon Campaign

卒業・入学おめでとうキャンペーン|80年記念の新明解国語辞典で大人の仲間入り

今年もまた合格・卒業、そして進級・進学の季節がやってきた。そう、春は

食の街・新潟県南魚沼|日本一のコシヒカリで作る本気丼いよいよ最終週

さて、昨年10月から始まった2022年「南魚沼、本気丼」キャンペーン

震災で全村避難した山古志村|古志の火まつりファイナルを迎える

新潟県の山古志村という名前を聞いたことのある人の多くは、2004年1

将棋タイトル棋王戦第3局|新潟で歴史に残る名局をライブ観戦してきた

最年少記録を次々と塗り替える規格外のプロ棋士・藤井聡太の活躍ぶりは、

地元密着の優等生|アルビレックス新潟が生まれたサッカーの街とファンの熱狂

J2からJ1に昇格・復帰したアルビレックス新潟が今季絶好調だ。まだ4

【速報】ついに決定|14年ぶりの日本人宇宙飛行士は男女2名

先日のエントリ「選ばれるのは誰だ?夢とロマンの宇宙飛行士誕生の物語」

3年ぶりの開催|シン魚沼国際雪合戦大会で熱くなれ

先週末は、コロナで過去2年間見送られてきた、あの魚沼国際雪合戦大会が

国語の入試問題なぜ原作者は設問に答えられないのか?

僕はもうはるか昔から苦手だったのだ。国語の試験やら入試やらで聞かれる

PAGE TOP ↑