越前敏弥の『日本人なら必ず誤訳する英文~あなたはこれをどう訳しますか?』は、英語自慢への挑戦状
公開日:
:
最終更新日:2015/07/17
英語
「越前敏弥の『日本人なら必ず悪訳する英文』は、英語自慢の鼻をへし折る一冊」で紹介したように、このシリーズは大変に挑戦的な英語のテキストである。
その第一作となる『日本人なら必ず誤訳する英文~あなたはこれをどう訳しますか?』が、現在大幅セール中となっている。ものすごくオススメの一冊なので、ぜひこの機会にチャレンジしてみは?
photo credit: Kalexanderson via photopin cc
1000万部を超えるベストセラーとなった『ダ・ヴィンチ・コード』はじめミステリーの名翻訳家として知られる著者が、長年にわたって予備校や翻訳学校で教えてきた中で、「日本人なら必ず誤訳する英文」の例を収集し、解説したものが本書である。まずは問題に自力で解答し、それから訳例と解説を読むという構成になっている。
同じ内容の講座を翻訳学校で開いた際は、生徒が殺到。通信講座も合わせておよそ1000人が受講したという。
本書の対象は、英語に自信のある人なら誰でも。大学受験生、TOEIC学習者、仕事で英語を読む必要のある方々、そしてもちろん翻訳家志望者。相当の英語力がある人でも、そう簡単には正解できない、手応えのある問題がそろっている。きっと「目からウロコ」の連続だろう。
とはいえ、難解でひねくれた英文を集めたわけではない。英語としてはあくまで自然だが、日本語の発想や学校で習った文法の誤りなどによって、日本人が誤読しがちな英文が集められているというわけである。
越前氏は「英語自慢の鼻をへし折る」のが本書の目的だと語る。読者はきっと、自分の英語読解力に欠けていた部分を発見し、飛躍的な進歩を遂げることができるに違いない。本書は実力のある人をさらに上へ押し上げる、他に類を見ない一冊なのである。
Amazon Campaign
関連記事
-
-
Kindle電子書籍で(不)真面目に読める、おすすめ英語テキスト19冊
Kindleで安く手軽に読める英語テキスト。まずオススメしたいのは、何と言っても越前敏弥の『日本人な
-
-
もう一度聞きたい、アメリカの大学卒業式スピーチ5選
アメリカの卒業式シーズンは5月だが、日本でいえば今がまさに大学卒業のピーク・シーズンである。だからこ
-
-
英語アカデミック・ライティングの最高傑作シリーズに翻訳が登場|レター・メール執筆ノウハウ
英語アカデミック・ライティングのおすすめ参考書は、これまで以下のようにいくつもの良書とそれぞれの特徴
-
-
待望のシリーズ最新刊|『英熟語図鑑』で学ぶ基本動詞を使った自然で豊かな英語表現
以前に「効果抜群おすすめ英単語超学習法|語源から理解して飛躍的に語彙を広げる」でもおススメした、『英
-
-
アカデミックライティングにおすすめの英語辞典|コロケーションとシソーラスも一緒に学ぶ
Oxford Learner's Dictionary of Academic English がお
-
-
Kindle電子書籍で学ぶ、カリスマ同時通訳者が教えるビジネスパーソンの英単語帳
関谷英里子の『カリスマ同時通訳者が教えるビジネスパーソンの英単語帳+70』が現在Kindleで大幅に
-
-
英語論文の書き方:英文ライティングここから始める必読テキスト4選
「あらためて国際大学(IUJ)の紹介:留学生の出身国」で書いたように、国際大学の修士学生の多くは、各
-
-
Kindle 版がいま大幅値下げ中の、おすすめ英語テキストまとめ
さて前回書いたように、おすすめの一冊『ビジネスパーソンの英単語帳』がKindle 版で大幅値下げセー
-
-
英語論文の書き方:アカデミック・ライティングの決定版テキスト
僕が学生の論文を指導するにあたって、まずは徹底的に読み込むようアドバイスしているのが、前回紹介した英
-
-
できる研究者の英語プレゼン術|スライド作成からストーリー展開まで
以前に紹介した、ポール・シルヴィア著の『できる研究者の論文生産術』は素晴らしい一冊である。著者は20

