一橋大学ソーシャル・データサイエンス学部の挑戦と初受験
さて今年の国公立大学受験でもう一つ大きな話題となっているのが、一橋大学がじつに72年ぶりに新設することとなった、 文理融合のソーシャル・データサイエンス学部である。
思い返せば 2017年に滋賀大学が全国で初めてデータサイエンス学部を設立したとき、大学業界には、何だかすごい名前をつけたもんだな、という雰囲気があったと思う。
それが今はどうだろうか?少なくとも、この流れはさらに加速していることは間違いなく、東洋経済オンラインの「一橋も学部を新設「データサイエンス人気」の虚実」によれば、一橋大学以外にも次のような各大学において関連した学部・学科が開設予定ということなのである。
さて、その一橋大学のソーシャル・データサイエンス学部であるが、先日発表されたばかりの、今年の受験競争倍率は、なんと5.8倍と、3.2倍の経済学部や、2.9倍の商学部と比べても、極めて高い数字となったようだ。
もちろん、ただの倍率に過ぎないとも言えるし、どんな高校生が出願しているのかもまだ分からない。ただ、受験業界も大学界隈も、ちょっと遅いような気がしないでもないが、今後しばらくはこのデータ・サイエンスと付き合っていくことになるのかもしれない。
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