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NHK大河「真田丸」で北条氏政を演じる高嶋政伸の怪演と、その才能を見出したWOWOWドラマ

公開日: : 最終更新日:2016/06/28 オススメ番組・映画・ドラマ

NHKの大河ドラマ「真田丸」が面白い。豊臣秀吉の天下統一も目前に迫り、あとは最後の難敵・北条氏政を残すのみとなった。その氏政を演じる高嶋政伸が実に素晴らしいのである。彼の一言一言、そして一挙手一投足から目が離せない、それくらい視るものを惹きつける怪演ぶりなのは、毎週ご覧になっている方にはもうご存知の通りだ。

 

なんしろ、ドラマに初登場したのがあの「汁かけ飯」の場面である。氏政の無能ぶりを表すエピソードとして知られているこの逸話が、なんと今回の大河ドラマではむしろ氏政の策略家としての顔を示唆するシーンとなっているのだ。これには数多くの歴史ファン・大河ファンも新鮮な驚きを得るよりほかない。脚本家の台本しだいでこなんにもがらりと人物像が変わってくるなんて!番組ディレクターが自ら語っているように、三谷幸喜ならではの手腕と言えるのではないだろうか。

 

また、「『真田丸』北条氏政を演じる高嶋政伸、2人の「共通点」にザワつく視聴者が続出」と記事にされているように、現在の「真田丸」を盛り上げているのは(沢山いるんだけれども)間違いなくこの北条氏政がその一人であり、その粘着質な性格を見事に熱演している高嶋政伸だと言ってよいだろう。

 

しかし、ここでお伝えしたいのは、そんな高嶋政伸の怪演ぶりをいち早く見出していたのがWOWOWドラマだったということ。例えば、「空飛ぶタイヤ」「下町ロケット」に続く、WOWOWと池井戸潤作品とのコラボレーションドラマ第3弾となった「株価暴落」。主役織田裕二演じる熱血銀行員に対し、執拗な罠を仕掛けてくるねちっこい上司を演じきったのが高嶋政伸だったのである。いま北条氏政を演じる際に見せているあの視線、あの笑みと口元、こんなにも嫌な男を演じさせたら今の俳優界でぶっちぎりナンバーワンの高嶋政伸がここにいるのだ。彼の演技っぷりを見るだけでも価値のある作品となっている。

 

メガバンク白水銀行では、経営再建中の巨大スーパー・一風堂への追加融資について議論が紛糾していた。審査部審査役の板東洋史(織田裕二)は「融資の要諦は回収にあり」を信条とし、再建の努力をしない一風堂への融資に異議を唱える。一方、破綻の余波が銀行に及ぶことを恐れる企画部副部長の二戸哲也(高嶋政伸)は融資の断行を主張。板東の存在を疎ましく感じていた二戸は板東を陥れようと画策する。そんな中、一風堂の店舗で爆破事件が発生。届いた犯行声明では、独裁的経営を行なう一風堂会長・風間耕造(竜雷太)の辞任と会社の法的整理が要求され、受諾しなければ爆破を継続すると脅迫を受ける。株価下落を懸念する一風堂の財前知春(石橋凌)と友部勇作(石黒賢)は声明を隠匿しようとするが、板東は被害拡大を避けるため公表すべきと猛反対する。同じころ、捜査一課の野猿宏満(板尾創路)は、現場にいた青年・犬鳴黄(瀬戸康史)に疑いの目を向ける。

 

 

そしてもう一つの傑作は、これも同じくWOWOWが製作した「血の轍」。ここでも見事に変質的な上司を怪演しているのである。このドラマでの舞台は公安、組織の秩序を守るために部下にさえあっさりと罠に嵌める冷血漢を演じられるのは、あの作られた笑顔と笑っていない目を表現できる高嶋政伸だけだろう。本当に厭らしさが滲み出る、つまりはそれくらい素晴らしい演技なのである。この高嶋政伸を見たいという人が出てくるほどに、彼は歪んだ人間を演じることに長けており、それがドラマを重厚にしているのは間違いない。

 

東京の新宿牛込署管内の公園で、元警視庁の刑事・香川の遺体が発見される。捜査一課の兎沢(谷原章介)をはじめとする刑事部は元同僚の仇討ちを誓い捜査を開始。一方、被害者が元刑事だったことから公安部の曽野(高嶋政伸)も部下の志水(原田泰造)に秘密裏に真相を探らせる。公安は警察組織の信頼維持が治安の安定につながると考え、もし警察に不利となる案件が見つかった場合は事件を迷宮入りにすることも辞さない考えだった。警視庁特殊捜査班・坂上(TAO)のサポートにより、兎沢は死の直前の香川がある文書を作成し、データ入りのメモリーカードを山形県にいる元同僚の柏倉宛に発送していたことを知る。大量の人員と盗聴器、カメラを駆使して刑事部の動きを調べていた公安もこれを知りカード回収に動く。先にカードを入手すべく山形に向かった兎沢だったが、約束の時間に現われたのは柏倉の妻で、早朝に外出した夫と連絡がつかないことを告げられる。

 

 

というように、現在のNHK大河ドラマ「真田丸」で熱演・好演・怪演する高嶋政伸のあの技量は、間違いなくWOWOWドラマで磨かれてきたスキルだと思うのだ。これまでにも何度か述べてきたように、このWOWOW「連続ドラマW」シリーズというのは、実に現代的・社会的なテーマを、5話完結というスピーディな展開で、そして豪華演技派俳優陣の共演・競演で魅せる、なんとも贅沢な大人のための本格的ドラマなのである。

 

詳しくは、「WOWOW『連続ドラマW』これまでのおすすめ作品:このドラマがすごい」で書いたとおりだが、毎月新作が投入されるこのドラマシリーズが見たくて、僕はいまもWOWOWに加入し続けているのである。そして、いま放送中なのが山崎豊子原作の『沈まぬ太陽』だ。これももう毎週日曜日はテレビにかじりつくように見ている傑作ドラマとなっているのだが、そんなドラマ今どきありますか?民放のドラマで面白い作品ありましたか? 今からでも間に合うから、ぜひWOWOWの超高品質のドラマを堪能して頂きたい。

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