*

「貧困不良少年」が経済学のスターになった!

公開日: : 最終更新日:2017/01/11 オススメ書籍, 経済学・統計学

という東洋経済オンラインの記事。取り上げているのはハーバード大学経済学部教授のローランド・フライヤー

roland_fryer

 

アメリカにおける黒人差別や、白人と黒人の子供の間にある教育格差等の研究で、今年のジョン・ベイツ・クラーク賞を受賞。日本ではノーベル賞と比べると同賞のニュースは極めて少ないが、海外では毎年 Economist 誌や Wall Street Journal 紙を始めとする各種メディアが大きく報道する、非常に注目度の高い賞となっている。

 

それもそのはず、過去の受賞者リストを見れば分かるように、錚々たる経済学者の名前が並ぶ。しかも40歳以下のみが対象となる制限があり、かつ2009年までは二年に一回の授与、さらには複数人同時受賞があるノーベル賞と異なり毎回一人のみの受賞といったこともあって、同賞がノーベル賞よりも獲るのが難しいとさえ言われてきた所以だ。

 

今年の Roland Fryerを始め、昨年受賞の Matthew Gentzkow は media economics、2013年の Raj Chetty は public economics, 2012年の Amy Finkelstein は health economics と、実証ミクロ経済学の分野での受賞が続いているのは、現在の米国経済学会の趨勢が色濃く反映された結果と言えるだろう。そんな今年の受賞者ローランド・フライヤーの、人種や教育に関する研究テーマやその成果については、世界中でベストセラーとなった『ヤバい経済学』や『その問題、経済学で解決できます』の中でも詳しく紹介されている。

 

 

Amazon Campaign

follow us in feedly

関連記事

マッサン・ブームに乗っかって、ウィスキー「余市」を飲んでみた:今まで飲まず嫌いでごめんなさい

ニッカウヰスキーの創業者・竹鶴政孝と、その妻リタをモデルとしたNHKの朝ドラ「マッサン」が面白い。い

記事を読む

英語辞書の決定版|オックスフォード現代英英辞典に最新第10版が登場

オックスフォード現代英英辞典の最新第10版が出版されたのでさっそく購入。これはもう、英語辞書の決定版

記事を読む

travel suitcase

留学前に読んでおきたいこの6冊

先日書いた「留学前に。」の続き。留学前にできることは色々とあるだろうが、留学に対するイメージをよりク

記事を読む

大学受験間近|なぜ東京藝大は東大よりも難関なのか?

今年も受験シーズンの真っただ中となった。 国公立大入試の2次試験の出願もしめ切れらたところで、全国

記事を読む

ハートマウンテン日系人強制収容所の、貴重なプライベート写真集

7月に出版されたエッセイ写真集『コダクロームフィルムで見る ハートマウンテン日系人強制収容所』を読ん

記事を読む

ゲーマーとお金|さらなる有望産業 eスポーツビジネス

ご存知のとおり今回の東京五輪からは、スケートボードや、サーフィン、そしてスポーツクライミングといった

記事を読む

辞書は時代を映す「かがみ」|新語に強い三省堂国語辞典が8年ぶりの全面改訂

いよいよ登場、国語辞典の大本命、三省堂国語辞典(通称サンコク)の最新第8版! 創刊当初より、辞書とは

記事を読む

あなたの知らない、世にも美しき数学者たちの日常

「日本に残る最後の秘境へようこそ|東京藝術大学のアートでカオスな毎日」でおすすめした、二宮敦人の『最

記事を読む

テニスプロはつらいよ|トッププレイヤー錦織圭とその他大勢の超格差社会

2014年の全米オープンテニスで日本人初のグランドスラム決勝進出を果たした錦織圭。その後の凱旋ツアー

記事を読む

2015年ことしのベストセラー|紙書籍編

先日の「ベストセラー電子書籍編」に続き、今回は本ブログ経由でよく読まれた紙の書籍編を紹介しよう。以下

記事を読む

Amazon Campaign

Amazon Campaign

卒業・入学おめでとうキャンペーン|80年記念の新明解国語辞典で大人の仲間入り

今年もまた合格・卒業、そして進級・進学の季節がやってきた。そう、春は

食の街・新潟県南魚沼|日本一のコシヒカリで作る本気丼いよいよ最終週

さて、昨年10月から始まった2022年「南魚沼、本気丼」キャンペーン

震災で全村避難した山古志村|古志の火まつりファイナルを迎える

新潟県の山古志村という名前を聞いたことのある人の多くは、2004年1

将棋タイトル棋王戦第3局|新潟で歴史に残る名局をライブ観戦してきた

最年少記録を次々と塗り替える規格外のプロ棋士・藤井聡太の活躍ぶりは、

地元密着の優等生|アルビレックス新潟が生まれたサッカーの街とファンの熱狂

J2からJ1に昇格・復帰したアルビレックス新潟が今季絶好調だ。まだ4

【速報】ついに決定|14年ぶりの日本人宇宙飛行士は男女2名

先日のエントリ「選ばれるのは誰だ?夢とロマンの宇宙飛行士誕生の物語」

3年ぶりの開催|シン魚沼国際雪合戦大会で熱くなれ

先週末は、コロナで過去2年間見送られてきた、あの魚沼国際雪合戦大会が

国語の入試問題なぜ原作者は設問に答えられないのか?

僕はもうはるか昔から苦手だったのだ。国語の試験やら入試やらで聞かれる

PAGE TOP ↑