*

英語辞書の決定版|オックスフォード現代英英辞典に最新第10版が登場

公開日: : 最終更新日:2020/09/19 オススメ書籍, 英語

オックスフォード現代英英辞典の最新第10版が出版されたのでさっそく購入。これはもう、英語辞書の決定版といってよいだろう。”Oxford Advanced Learner’s Dictionary” と銘打たれているように、英語学習者にもっとも役立つように工夫されている。僕自身、以前から使い続けているものだが、このたびの改版では、1,000を超える新語と語義が追加され、22万以上の見出し語と、10万以上の具体的用例が収録されており、これまでよりもさらによく出来た内容となっていると感じる。実際に、英英辞典の売れ筋ランキングでも、堂々の第一位となっている。

 

 

 

この辞書の具体的な特徴は以下のとおりだ。まず初めに、英語学習者が知っておくべき最重要語彙 Oxford 3,000 keywords が挙げられる。これは、コーパスや専門家の意見等に基づいて厳選された重要語彙であり、とくに英語を母国語としないわれわれ学習者にとっては、まず抑えておくべき単語である。

 

つづけて、より上級レベルを目指すために必要な 2,000語を加えたものが Oxford 5,000 keywords となる。これはアカデミック・ライティングや、プロフェッショナル・プレゼンテーション等でより豊かな表現を可能にするために必要な、語彙力アップに不可欠の単語である。

 

くわえて、こうしたライティングやスピーキングでよく用いられる、よりアカデミックな英語において知っておくべき重要語彙が、Oxford Phrasal Academic Lexicon (OPAL) として設定されている。そのほかにも、同義語や同音異義語などが分かりやすくまとめられており、これらの語の差異を学習することで、英語表現の多様性を効率的に吸収していくことができる。

 

 

 

 

また、現代の辞書らしい新しい仕組みも豊富なことに注目したい。紙の辞典として普段づかいするだけでなく、スマホやタブレット・PC等でも新しい機能を使うことができるなんて、ひと昔前までは考えられなかったことだ。例えば、Oxford Writing Tutor 機能では、英文を書く際にどのように組み立てていくかといったことまで、重要ポイントを詳しく解説しており、英文ライティングの構想、構成、そして見直しにまで役立つ。エッセイ、レポート、記事、eメール、手紙など、具体例も豊富にそろっているのもありがたい。同様に、Oxford Speaking Tutor 機能では、具体例を挙げつつ、スピーキングスキルを向上させるポイントを詳説しており、資格試験対策やプレゼンの準備などに役立てることができる。

 

それ以外にも、辞書本文の検索をおこなえるほか、辞書本体には収録されていない追加用例も豊富で、紙と電子の両方を使いこなすことで、英語力を大幅に向上させることができるような仕掛けとなっているのだ。というように、新しい単語と機能がもりだくさん、至れり尽くせりの、英語辞典の決定版なのはもう間違いない。いまどれか一冊をお探しであるならば、最新第10版が発売されたばかりの「オックスフォード現代英英辞典」が、タイイミングとしても絶好の機会となるだろう。

 

英語で論文を書く大学生や院生・研究者から、英語ビジネス文書やプレゼンテーションを担うビジネスパーソンまで、じつに多くの人におすすめできるこの英語辞典。これからも永く愛用され、使われ続けていくことだろう。おすすめです。

 

世界中で愛用されている中級者から上級者向けの学習英英辞典。待望の第10版では新たに約1,000項目が追加され、228,000以上の見出し語・派生語・成句等を収録。付属のプレミアムアクセスコード(日本版は利用開始から4年間有効)により、お使いのスマートフォンやタブレット、PCでOALD10が利用できます。辞書本文の検索はもちろん、基本フォーマットとモデル英文に従って英語の文章を作成できるOxford iWriterや、発音の練習や会話表現の習得、スピーキング試験対策ができるOxford iSpeakerなど、多彩なコンテンツを利用することができます。また日本版特典として、OALD10の引き方を詳しく解説した「OALD10活用ガイド 辞書編(執筆:山田茂)」や、スマートフォンやタブレット、PCでの使い方がわかる「同 アプリ/Web編」も無料にてダウンロードしていただけます。

 

 

Amazon Campaign

follow us in feedly

関連記事

マッサン・ブームに乗っかって、ウィスキー「余市」を飲んでみた:今まで飲まず嫌いでごめんなさい

ニッカウヰスキーの創業者・竹鶴政孝と、その妻リタをモデルとしたNHKの朝ドラ「マッサン」が面白い。い

記事を読む

今年度から科研費の締切が早まる|公募スケジュールの前倒しに注意

現在、科学研究費助成事業(科研費)の主な種目については、前年の9月に公募を開始し、翌年4月1日付けで

記事を読む

山に登るということ:登山と遭難とそして救助

2008年のマンガ大賞にも選ばれた、山岳漫画『岳』。いまさら言うまでもないが、これものすごく胸を打つ

記事を読む

アカデミアへの転身と、アカデミアからの転身

日本テレビの桝太一アナウンサーが、16年間在籍した同局を今年3月で退社し、4月からは同志社大学ハリス

記事を読む

Wall Street Journal 125周年と、アメリカ現代史

ちょうど昨年、「フィナンシャル・タイムズ(FT)とウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)」で書い

記事を読む

dinner table

サンフランシスコ発の口コミ情報サイト「Yelp」が日本上陸

米国の口コミ情報サイト「Yelp」(イェルプ)が日本でサービスを開始したというニュース(日経新聞)。

記事を読む

日本語の誤用をとことんを考える『明鏡国語辞典』が10年ぶりに大刷新|新しい「問題な日本語」

今年も国語辞典の話題が多かったが、最新のトピックとして最も注目すべきなのは、やはりこちら、『明鏡国語

記事を読む

2022年将棋賞金ランキング発表|藤井聡太5冠が1億円超で堂々の首位

将棋連盟から2022年の獲得賞金・対局料ベスト10が発表されましたね。毎年この時期の恒例であり、名

記事を読む

【再掲】今年の3月14日は世紀に一度のパイの日だった

すでにご存知の通り、3月14日といえばホワイトデー、ではなくて「パイの日」と答えるのが大正解である。

記事を読む

箱根駅伝・青山学院の圧勝で見せつけた原晋監督のマネジメント能力

2022年の箱根駅伝も面白かったですね! レース自体は青山学院の記録づくめの圧勝という形で終わったた

記事を読む

Amazon Campaign

Amazon Campaign

卒業・入学おめでとうキャンペーン|80年記念の新明解国語辞典で大人の仲間入り

今年もまた合格・卒業、そして進級・進学の季節がやってきた。そう、春は

食の街・新潟県南魚沼|日本一のコシヒカリで作る本気丼いよいよ最終週

さて、昨年10月から始まった2022年「南魚沼、本気丼」キャンペーン

震災で全村避難した山古志村|古志の火まつりファイナルを迎える

新潟県の山古志村という名前を聞いたことのある人の多くは、2004年1

将棋タイトル棋王戦第3局|新潟で歴史に残る名局をライブ観戦してきた

最年少記録を次々と塗り替える規格外のプロ棋士・藤井聡太の活躍ぶりは、

地元密着の優等生|アルビレックス新潟が生まれたサッカーの街とファンの熱狂

J2からJ1に昇格・復帰したアルビレックス新潟が今季絶好調だ。まだ4

【速報】ついに決定|14年ぶりの日本人宇宙飛行士は男女2名

先日のエントリ「選ばれるのは誰だ?夢とロマンの宇宙飛行士誕生の物語」

3年ぶりの開催|シン魚沼国際雪合戦大会で熱くなれ

先週末は、コロナで過去2年間見送られてきた、あの魚沼国際雪合戦大会が

国語の入試問題なぜ原作者は設問に答えられないのか?

僕はもうはるか昔から苦手だったのだ。国語の試験やら入試やらで聞かれる

PAGE TOP ↑