新潟を代表する日本酒・朝日酒造「久保田」の萬寿/翠寿/紅寿/千寿をとことん味わう
ご存じのように、新潟は日本を代表する酒の産地であり、米と水の美味さが相まって「端麗辛口」と呼ばれる味を生み出している。全国一の酒蔵数を誇り、県内錚々たる酒造が一堂に介したイベントが、あの「にいがた酒の陣」である。昨年僕も初めて参戦してきた様子は、「日本酒の一大イベント『にいがた酒の陣』に行ってきた」でレポートした通りだ。
新潟県産おすすめの日本酒で紹介したように、朝日酒造の「久保田」、八海山醸造の「八海山」、宮尾酒造の「〆張鶴」あたりは、多くの人が聞いたことがあるはずの全国ブランドであり、新潟の酒を飲み始めるなら、まずはこの辺りからスタートするのがいいだろう。そして新潟県広しと言えども、やはり中越地方の日本酒は抜群に美味しく、ここ国際大学が位置する南魚沼市にモダンな社屋を構える八海山醸造と、長岡市を拠点とする県内最大の酒蔵・朝日酒造は、100ある県内メーカーの中でも別格の存在となっている。
僕は八海山も朝日酒造も、個人的にもう何度も訪れているし、せっかく買うならと蔵元に直接日本酒を買いに行くことが多い。しかしながら先日は、なんと朝日酒造の夕食会なるものに初めて参加する機会を得たのである。これがあまりにも素敵で贅沢な時間だったものだから、これも今回あわせてレポートしておこうと思う。
会場となったのが、長岡市の朝日酒造本社横に立地する和食処「あさひ山・蛍庵」。今回はこの夕食会に参加する人だけのための貸し切りとなり、コース料理に銘酒がふるまわれたのである。
最初から複数のグラスが用意され、気分も高揚する。なにしろこの日は、なんと日本酒だけでなく焼酎やブランデーまでが振る舞われ、確かに新しいグラスがいくつも必要になったのである。
先付けの自家製蕎麦豆腐。上品な味に、ああ今日来てよかったと心底思う瞬間。
続けて、酒粕クリームチーズ等々が登場し、上がったテンションがさらに加速する。もちろん、料理一品一品に合わせて日本酒も注がれているのは言うまでもない。
さあ続々と登場した日本酒の数々。これが吟醸の「千寿」に純米吟醸の「紅寿」ですよ!
そしてこちらが、純米大吟醸の「萬寿」に、季節限定の生酒「翠寿」だ! やっべえほどに美味い。酒も料理も。
しかもこの晩は、僕を含めた朝日酒造のファンの人たちが、杜氏を始めとする蔵人の人たちと同じ席につき、談笑しながら会食できるという何とも粋な計らいがなされていたのである。そのため、酒造りのプロセスから朝日酒造ならではのこだわり、そして新酒にかける思い等々、普段では絶対に聞けない話をとてもフランクに聞け、そりゃあますますファンになりますって。
この他にも、「久保田」に次ぐシリーズとなっている「越州」や、焼酎にブランデー、そしてゆず酒まで、実に豊富なラインナップで楽しませてくれた。こんなにも素敵で贅沢な時間を過ごせるとは思ってもいなかっただけに、これはとても嬉しいサプライズ。しかし、この後も、驚きはまだまだ続いたのである。
とくに、会食がお開きになった後のお土産には、これまた日本酒がセットで配られたのだが、それだけではなく、何とテーブルには用意されたものの栓が開けられなかった日本酒の数々までお持ち帰り下さいという。まじですかっ!という嬉しい悲鳴を上げつつ、本日の参加者の皆さんと喜んで分けあって帰ってきたのである。ちなみに私は、大変ありがたいことに、今回味わった中でも最も高級な純米大吟醸「久保田・萬寿」を頂いちゃいました!
日本酒といえば何と言っても新潟。そしてその中でも、朝日酒造の久保田はやっぱり旨い。日本酒が美味しいこの季節だからこそ、ぜひとことん、そしてじっくりと味わってくれ。
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