選ばれるのは誰だ?夢とロマンの宇宙飛行士誕生の物語
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もうすぐ14年ぶりの宇宙飛行士が決まるって知ってましたか? いや、知っているどころか応募しましたよね? なにしろ僕自身も、「NASAが新規募集するってよ」とか、「JAXAも応募書類受付中だってよ」と、最大限に宣伝してきたつもりなのだから。
(NHKニュース)JAXA=宇宙航空研究開発機構による宇宙飛行士の選抜試験が大詰めを迎えています。過去最多の4127人の応募者の中から男女合わせて10人が今月から始まる最終選考に臨み、早ければ来月、合格者が発表され、新たな日本人宇宙飛行士が誕生することになります。
そう、僕ら宇宙男子にとっては小さなころから、宇宙飛行士というのが憧れだった。だから、自分がなれないとしても、そんな夢を追う別の人を応援したい気持ちになるし、選ばれた人にはぜひ人類でも限られた人しかまだ見ることができない、外からみた地球の姿をその目に焼き付けてきて欲しいのだ。
だからこそ、先日NHKで放送された以下のドキュメンタリー番組には、思わず食い入るように見入ってしまったよね。数千人からの応募があったのだが、ひとりひとりの背景や動機はじつに様々で興味深い。普通の会社員もいれば、理科系の大学院生、旅行会社経営者、航空自衛隊員まで、それぞれが幼い頃からの夢として宇宙に立つ日を想像している。みなその職務に相応しいように思えてくるが、書類審査に始まり第2次選考が終わった段階では、ついに50人にまで候補者が絞られたのである。
さあ、ここからが最後の関門、第3次選考だ。具体的な選抜試験方法は現時点では明かされていないし、それは前回も同様だった。漫画『宇宙兄弟』で描かれたように、閉鎖空間でチーム共同生活をしながらいくつもの課題を乗り越えることで、どのメンバーにリーダーシップがあり、ストレス耐性があるのかを評価するという方法は、大きな注目を集めた。しかし、今回もまた同様の手法なのか、はたまた全く新しい難題がふりかかってくるのか、それはまだ秘密のベールに包まれており、それが明らかになるのは、3月に放送予定のNHKドキュメントの続編、ということだ。
今回のドキュメント第1弾を見逃してしまった人は、絶対に次回第2弾は忘れないで欲しいし、どこかのタイミングで再放送があるなら、ぜひ第1弾から見返して頂きたい。くわえて、それまでの予習としてぜひ読んで頂きたいのが、以下の名著3冊である。それぞれ、中立の立場からのドキュメントとして、選抜される応募者側の視点で、そして選抜する側からは何を評価基準としているのかと、別々のアプローチから描かれているからこそ、3冊あわせて読むことでより立体的に宇宙飛行士とは何か、なるためにどんな能力が必要なのか、がよりよく理解できることだろう。
万が一、今回の13年ぶりの宇宙飛行士募集に応募し忘れちゃった、といううっかりさんがいるならば、ぜひ今から準備しておけば、5年後か10年後に再度募集があったときに絶対に役立つはずだ。筋トレはじめるならば、明日からじゃなく、今日からですよ。
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