スコット・ジュレク『EAT & RUN』は、世界各地を走り尽くし、食べ尽くし、そして語り尽くした名著
公開日:
:
最終更新日:2017/12/01
オススメ書籍
ベストセラー『EAT & RUN 100マイルを走る僕の旅』は、とくにランナーにはおすすめ。ランナーはもちろん、そうだない人にとっても大変興味深く読める、じつにユニークな「走って食べる」ための一冊なのである。
もっと遠くへ、もっと自由に!彼はなぜ、完全菜食主義者にしてウルトラマラソンの王者に君臨し続けたのか?ベストセラー『BORN TO RUN』に登場し、世界中のランナーを魅了しつづけるランニング界の「生ける伝説」が初めて明かす、食べること、走ること、そして生きること。極限を求め続けたランナーの魂の彷徨、ニューヨークタイムズ・ベストセラー!
photo credit: Robert S. Donovan via photopin cc
本書は以前に紹介した「人はなぜ走るのか?を問う『Born to Run~走るために生まれた』は、米国ランナーのバイブル」でも言及した一冊だ。そして、米国ランナーにとって必読の一冊となった『Born to Run~走るために生まれた』の著者クリストファー・マクドゥーガルが尊敬して止まないスコット・ジュレクが書いたものなのである。その意味でも注目の一冊なのだ。
本書の特徴は、何と言ってもその書名にある「EAT」の部分であろう。何しろベジタリアンにして、数多のウルトラマラソンを完走するスコット・ジュレクの原点が、この食事にあるからである。世界各地を走り、そして現地の食材を自ら料理してその日の食事を楽しむ。本書から伝わるのは、ランニングの面白さと同時に、世界の多様な食材の素晴らしさであり、食の美味しさと愉しみである。それらが写真とエッセイを通じてひしと伝わってくる一冊。もう一つの名著『BORN TO RUN』と合わせて読むのがおすすめです。
Amazon Campaign

関連記事
-
-
町山智浩最新作『言霊USA2016』は、シリーズ最高の現代アメリカ社会批評だ
以前に、「町山智浩『知ってても偉くないUSA語録』は秀逸な現代アメリカ社会批評」と絶賛したように、町
-
-
越後妻有アートトリエンナーレ「大地の芸術祭」|おすすめの読むべき4冊と訪れるべき5ヶ所
「今年の夏は「大地の芸術祭」越後妻有アートトリエンナーレへようこそ!」で紹介したように、今年は3年に
-
-
正月の風物詩・箱根駅伝が今年もおもしろい
新年明けましておめでとうございます。新型コロナウイルスの感染再拡大を受け、ステイホームの継続と静かな
-
-
『ヤバい予測学』とフェイスブックデータが示す感情の起伏
フェイスブックのデータ・サイエンティストたちは毎度興味深いデータを見せてくれる。それは「フェイスブッ
-
-
若き冒険家のアメリカ|植村直己『青春を山に賭けて』
NHK-BS で放送されている「ザ・プロファイラー|夢と野望の人生」をご覧になっているだろうか?以前
-
-
統計学と経済学をまる裸にする
ついにあの "Naked Statistics" に、待望の翻訳が登場。そしてあの "Naked E
-
-
日本でいちばん売れている国語辞典『新明解』に待望の最新第8版が登場
日本でもっとも売れている国語辞典といえばなんでしょう? それはもう圧倒的に三省堂の『新明解国語辞典』
-
-
『シグナル&ノイズ 天才データアナリストの予測学』のネイト・シルバーがおすすめする2冊の絵本がステキ
「今年続けて読みたい統計学オススメ関連書と教科書15冊」で紹介したうちの一冊が、ネイト・シルバーの『
-
-
[若きテクノロジストのアメリカ]宇宙を目指して海を渡る~MITで得た学び、NASA転職を決めた理由
『宇宙を目指して海を渡る~MITで得た学び、NASA転職を決めた理由』を読み終えた。少年の頃に天体に
-
-
今年度から科研費の締切が早まる|公募スケジュールの前倒しに注意
現在、科学研究費助成事業(科研費)の主な種目については、前年の9月に公募を開始し、翌年4月1日付けで