電子書籍で読む写真集|おすすめ4作品
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最終更新日:2016/06/28
Kindle
これだけ多くの電子書籍を読むようになり、もう紙の書籍にこだわらなくなった現代において、それでもなお、やはり紙の本として持っていたいというのはどんな本だろうか?おそらくは、辞書のように手元でさっと引けるものがその筆頭として挙げられるであろう。
ただ個人的には、写真集の類もやはり紙のものでというニーズは変わらず強いように思う。インテリアとしても重宝するような洒落た写真集は、カフェに飾ってあるように自分の部屋にも置いておきたい、という人は相当数いるだろう。だから、電子書籍じゃだめなんだよ、他人は誰もそのオシャレさに気づいてくれないんだから(笑)。
しかし、電子書籍化の流れはものすごいと思う。結局のところ、この価格破壊によって、今まで本を手にするのを躊躇していた層にまでアプローチできたということは、それだけで革命的である。そして、その波がいま、写真集にまで押し寄せているのではないかと思うのだ。
例えば以下の『バイコヌール宇宙基地の廃墟』。これがなかなかにスゴイ写真の連続だったのだ。世界の最高技術のその最先端だった宇宙開発、それがいまこんな形で朽ち果てているなんて・・・。そんな珍しい光景の数々を収めた大変に興味深い写真集であり、ぜひおすすめしたい一冊なのである。
世界初!ソ連版スペースシャトル宇宙船&ロケットの廃墟写真集。アメリカでスペースシャトルが終了した現在、国際宇宙ステーションへは、ロシアのバイコヌール宇宙基地(場所はカザフスタン)から打ち上げられたソユーズで行き来しています。その華やかなソユーズ発射台のすぐ近くに、人々から忘れられ完全に放置された整備棟が2つ。中には旧ソ連が開発していた再利用型の往復宇宙船「ブラン」とそのテスト機、そしてロケットの「エネルギア-M」が、ソ連崩壊から25年もの間、人知れず眠っていました…。
続いて紹介したいのが『平和をまとった紳士たち』。この「サプール」という集団ご存知ですか?ものすごい面白い人々なのである。金銭的には貧しいけれど誇り高く気高く、世界一カッコいい男たちがコンゴにいた。僕はすでに紙の写真集で手元にあるのだけれども、これもいま電子書籍化されており、しかもなんとやはり300円という低価格。これだけ貧しい国にこんなにも洒落者たちがいるのである。ぜひNHKでの再放送を期待したい。
NHKのドキュメンタリー番組(2014年12月)で取り上げられて話題になった「サプール(SAPEURS)」の写真集です。写真家・茶野邦雄がアフリカ、コンゴに飛び、撮り下ろしました。「サプール」とは、コンゴ共和国の首都・ブラザビルを拠点とした“世界一エレガントでかっこいいコンゴの男たち=平和をまとった紳士たち”です。本書は茶野邦雄がサプールの人々に会い、撮影し、インタビューした内容によって構成されています。日本語-フランス語版と日本語-英語版の2種類があります。サプールとは何か・・・サプールのすべてが本書にはあります。カラー写真137点収録。
もう一つ、これは写真集ではなく旅行雑誌なのだけれども、『CREA Traveller』も素晴らしい写真が豊富だ。内容は女性向けの旅行案内が多いのだが、なんといっても訪問先を選ぶセンス、そして数多くの美しい写真。それが見たくて思わず買ってしまうことが多いのだが、それらがすべて今回のKindleセールでことごとく安くなっている。おすすめです。
最後におすすめしたい一冊は、あの伊藤若冲である。「生誕300年記念の伊藤若冲展に行こう」でも書いたように今回の展覧会がまたしても大きな話題となった若冲展。行きましたか?僕はもう頑張って3時間並びましたから。そんな人気ぶりの若冲作品をKindleで実にお手軽に290円という低価格で楽しめるのがこの画集だ。あまりの混雑っぷりに、今回の展覧会に行きそびれた人はぜひこの画集を眺めてみてはどうだろうか。本物の迫力はやはり素晴らしいが、電子書籍で見る写真集もなかなかクオリティが高いのだから。
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