グランドスラム初優勝を目指す錦織と大坂|データで観戦する全米オープンテニス
現在熱戦が繰り広げられている今年の全米オープンテニス、錦織圭と大坂なおみのそれぞれベスト8進出をかけた試合を、深夜遅くまでWOWOW生中継で応援したファンも多いことだろう。もちろん僕もその一人だ。試合結果は、ご存知の通り、両者ともに見事勝利し、準々決勝へと駒を進めた。と同時にベスト8進出で獲得できる賞金5,000万円超が確定した。ちなみに優勝賞金が4億円超となっており、1回戦敗退時の600万円とは雲泥の差だ。こうしたプロテニス界におけるマネーを巡るあれこれについては、「テニスプロはつらいよ|トッププレイヤー錦織圭とその他大勢の超格差社会」でも紹介したように、以下の一冊がその舞台裏を明かしており、非常に興味深いので関心ある方はぜひご一読を。
さて、錦織の次の相手は第7シードのチリッチとなった。2014年のやはり全米オープンで、錦織が決勝戦まで勝ち進んだ歴史的な試合で、残念ながら力尽きて屈した因縁の相手でもある。しかし、ここを超えなければ、フェデラーやナダルそしてジョコビッチといった、トップ・オブ・トップを倒してのグランドスラム優勝などありえない。ぜひとも錦織がチリッチを倒せるよう、次の準々決勝の一戦をぜひとも応援しようではないか。
ちなみに最近のテニスはデータが極めて充実している。そしてそれが生中継を観戦しながらリアルタイムで更新されているのだから、テニスの見方もずいぶんと進化したものだと思う。具体的には、IBMが提供するサービス “SlamTracker” がそれであり、例えば錦織の4回戦を以下のようにデータでまとめている。これを見れば、結果的には錦織のストレート勝ちではあったものの、エースやダブルフォルトの数などは錦織のほうが劣っており、生中継を解説していた松岡修造の言う通り、「タフに粘り強く勝った試合」だったことが改めて実感できることだろう。

大坂の4回戦も同様だ。ウィナーの数は相手のほうが多く、かつブレイクポイントをものにした確度でも大坂が下回る。それでもフルセットの末に勝ちきったこと、そして初めてベスト8に進出したこと、それが試合後の大坂の涙につながったそんな背景も、こうしたデータから見えてくるのではないだろうか。

こうしたデータが、試合をWOWOW生中継で見ながら、手元のタブレットで逐一確認できるのだから、試合観戦ががぜん面白いのである。上記データは一試合まとめての集計結果だが、もちろんセット毎に流れは大きく変わるし、そうした変化をひとつひとつのデータを追って見れば、試合の深みが一層増すというものである。
今年の全米オープンテニスもいよいよ終盤。ベスト8に勝ち残った錦織圭と大坂なおみには、もちろん優勝を目指して最高のプレイを見せてもらいたいし、僕らはそれを生中継でデータを見ながら応援したい。そしてテニスのグランドスラム生中継と言えばWOWOWなのである。加入料なし、初期費用なし、それでいて、いまなら加入最初の一月は視聴料がかからないキャンペーンもやっているのでオススメです。テニスを見るならやっぱりWOWOW!
Amazon Campaign
関連記事
-
-
科研費およびその他の研究費管理には、クラウド会計がびっくりするほど超便利
さて先日は、今年度下半期の科研費採択プロジェクトが通達された。経済学をはじめとする社会科学系の分野で
-
-
メジャーリーグ新時代|アストロズ優勝が示す鮮やか過ぎるデータ革命
先日 NHK-BS で放送された「アストロズ革命~MLBデータ新時代~」がめちゃくちゃ面白かったのだ
-
-
今年からは確定申告にクラウド会計を導入しよう|面倒な手続きも超簡単に
さて、今年もまた確定申告の時期がやってきましたね。大学教員も含めたわれわれサラリーマンには無縁の手続
-
-
将棋・渡辺明と囲碁・井山裕太の名人対談|天才的頭脳とAI的息苦しさ
さて、将棋と囲碁、それぞれの2020年賞金ランキングが以下のように出そろった。 日本将棋マ
-
-
吉田類の酒場放浪記と世界入りにくい居酒屋
いまや「月9」と言えば、吉田類の「酒場放浪記」なのである。間違ってもフジテレビのドラマ、とか言っちゃ
-
-
美女と稲刈り:魚沼産コシヒカリ、新米できました
さてさて収獲の秋、味覚の秋、そして食欲の秋。今年も魚沼産のコシヒカリの新米ができましたよっ!以前に「
-
-
科研費採択された研究者におすすめの2つのサービス|クラウドを利用して研究・事務作業を効率化する
科研費で利用したい研究効率化のための2つのサービス さて先日は、今年度の科学研究費助成事業(科研費
-
-
日本代表はなぜ負け続けるのか|サッカー・データ革命はどこに?
サッカー・ロシアW杯出場を賭けたアジア最終予選が始まった。と思った矢先に、対UAE戦にホームで敗れる
-
-
超おすすめ:ノイズキャンセリング・ヘッドホンの最高品質 QuietComfort 35|発売されたばかりのBose最新作をさっそく飛行機で試してきた
Bose QuietComfort 35 を検討してみた ノイズキャンセリング機能がついたヘッドフ
-
-
ニューヨーク・タイムズが選ぶ、2021年版「愛すべき世界の52か所」
ニューヨーク・タイムズ紙による、年始の恒例特集 "52 Places to Go" だが、コロナ禍に


