科研費に採択された研究者に絶対おすすめのクラウドサービス2選
科研費採択おめでとう
さて、いよいよ4月の新学期が始まった。多くの大学では、新型コロナウィルス感染拡大への懸念から、授業開始を遅らせたり、オンライン講義へ移行したりと、急速な対応を迫られているところだ。実際に僕自身も、初めてとなるオンライン授業の準備をしたり、試行錯誤しながら進めている現状である。
一方、それとは関係なくやってきたのが、毎年恒例の科研費採択の通知である。4月1日に伝えられる結果に、全国の研究者が一喜一憂せざるを得ない、そんな一大イベントがこの科研費なのだ。僕は幸いにして採択頂き、これから数年間の研究に取り組めることが決まり、改めて気を引き締め、精一杯尽力していきたいと強く思う次第だ。
photo credit: Guillaume Brialon via photopin cc
クラウドサービス活用で生産性アップ
そんな新たな研究を始めようとする人にいつもおススメしているのが、以下のクラウドサービス2つである。今年から授業をオンラインで、という人も多いだろうが、であるならば研究に関した業務も、この機会に一気にオンライン化を図ってはどうだろうか? 間違いなく、簡単・便利、格安で時短、つまり生産性の圧倒的な向上に資するサービスとして、もう一度強くおすすめしておきたいサービスなのだから。
クラウド会計で経費精算が超便利
それほどまでに使えるサービス一つ目は、クラウド会計、である。聞いたことがある人は多いと思うが、どれくらいの人が実際に使っているだろうか?もしもまだ未使用というのなら、絶対にこのタイミング、すなわち新たな研究費を得たいまの時期にこそ、新しく使い始めるのに相応しいサービスといえるだろう。なにしろ、以前に「科研費およびその他の研究費管理には、クラウド会計がびっくりするほど超便利」というエントリで、激賞したように、これがあるとないとでは、細々とした経費管理・精算にかかる時間がまったく違うのである。
誰だって、領収書の整理とか、研究費残高の確認とか、面倒くさくてできれば避けたいと思っていますよね? そうなんです、だから全部クラウドに作業を任せてしまいましょう、というのが、このクラウド会計の根底にある考え方なのだ。実にスバらしい。もっと早くに知っておきたかった。ずっと前から使っていたかった、そんな声が続出するほどの便利さ、ぜひ実感してみてください。
こうしたクラウド会計と呼ばれるサービスを提供する会社はもちろん複数ある。それぞれ善し悪しがあるのだが、個人的には業界のリーディングカンパニーでもある、この freee(フリー) がイチオシだ。直感的で分かりやすくて使い勝手がいい。税理士や会計士ではないのだから、これくらいの基本機能があれば十分過ぎるほどに優れモノなのだ。始めるなら年度初めのいま、研究費をこれから新たに管理していこうというこのタイミングがベストですよ。一般ユーザなら無料で始められるので、ぜひ一度お気軽に試しで使ってみて欲しい。絶対に手放せなくなりますからね。
クラウドソーシングで迅速化とコストダウン
もうひとつ、イチオシのクラウドサービスが、クラウドソーシングである。アウトソーシングと似ているが、固定化された相手に仕事を依頼するのではなく、クラウド上に存在する不特定多数の相手にもろもろの作業を発注できるのが特徴だ。このサービスも以前に、「クラウドを利用して研究・事務作業を効率化する」で詳しく紹介したように、僕自身は、例えば英語論文の校正・校閲に使ったり、または短期でのリサーチ・アシスタントが必要なときにも活用している。
そんな個人的経験から申し上げるとならば、ひとこと、もっと前から使っていればよかった、である。またしてもね。まさか世界には、僕のお願いを聞いてくれる人がこんなにも存在していたなんてっ!と実感することができるのも、このサービスの特色と言えるだろう。自分が発注したい業務の仕様書をアップすると、あっという間に多数の応募がある。ひとりひとりは異なる金額を提示してきている他、資格や能力にも大きな差がある。こうした要素を考慮して、だれか一人を選定して、そこから仕事が開始だ。そのプロセスも非常にエキサイティングで、オンライン・オークションなどを経験したことがある人には分かるだろう、あの時と似た興奮がそこにあるのだ。
クラウド会計と同様に、いまでは数多くの会社がプラットフォームを提供し、競争し合っているこのクラウドソーシング・サービスだが、そのなかでも僕自身が使っている Freelancer.com は世界最大級であり、英語で業務を発注するならものすごく便利なサービスなのである。とくに、上記で書いた英語論文の校正や、英語でできるデータ収集等の作業に最適の、超おすすめのサービスなのである。これも一度使ってみれば、間違いなくその強烈なインパクトを実感するはずだ。
しかも今なら、以下のキャンペーンが実施中で、新規入会時に$20のクーポンがプレゼントされるので、興味ある人はぜひこの機会にこのサービスを使い始めてはどうだろうか。このクラウドソーシングも、研究の生産性を高めてくれる、貴重なサービスであり、アカウント作成は無料、仕事を受発注したときにだけ手数料が発生するから、今から始めてまったく損はないものである。ぜひ一度使ってみて、その便利さを実感して頂きたい。
Amazon Campaign
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