ニューノーマルなバレンタイン|恋と愛とチョコレートの経済学
公開日:
:
最終更新日:2021/02/14
オススメ書籍
バレンタインな週末がやってきましたね。諸兄の皆様方に置かれましては、ニューノーマルな暮らしの中においても、準備万端にして一日千秋の思いで今日この日を迎えられたことと思います。というわけで、そんな素敵なデート中の会話に役立つかも知れない、こぼれ話をいくつか。
まずは、The Economist の記事 “Valentine’s Day: how chocolate became the food of love. A sweet history of seduction” を通して、バレンタイン・デーとチョコレートの関係を歴史的に振り返ってみたい。ちなみにチョコレートというのは、とても面白い経過でいまや世界中で愛されるスイーツとなった。われわれが知っているあの「キットカット」にもこんな隠れた歴史が!という意味で、デートで間違いなく盛り上がる一冊!?
カカオは原産地の中米では飲み物であると同時に薬品であり、貨幣にもなった。ヨーロッパに到来したときも、この珍貴な実の食用について激論が交わされたが、一九世紀にはココアパウダーや固形チョコレートが発明・改良され、爆発的に普及する。イギリスの小さな食料品店だったロウントリー家もまた、近代的なチョコレート工場を作り、キットカットを開発、世界に販路を拡大するが…。ヨーロッパ近代を支えたお菓子の通史。
チョコなんて甘いもの食べないし、という硬派な兄貴な皆様には、恋や愛について海外の著名経済学者らが語った次のような書籍はいかがでしょうか。
そしてもちろん、経済学特有のコンセプトを用いて愛を語り合う、Liz Fosslien のラブリーなグラフの数々もどうぞお見逃しなく。どうぞ素敵な日曜日を。
Amazon Campaign

関連記事
-
-
町山智浩最新作『言霊USA2016』は、シリーズ最高の現代アメリカ社会批評だ
以前に、「町山智浩『知ってても偉くないUSA語録』は秀逸な現代アメリカ社会批評」と絶賛したように、町
-
-
秘境・辺境探検家の高野秀行はセンス抜群の海外放浪ノンフィクション作家
世界の秘境・辺境探検家である高野秀行の作品はどれも類例のない傑作ノンフィクションばかりなのだが、本書
-
-
春の卒業・入学シーズンを前に国語辞典をしっかり選ぼう|やはりオススメの定番4冊
さていよいよ3月となり、入試の合格発表から卒業式・入学式の季節となった。素敵なサクラが咲くよう期待し
-
-
圧倒的ユニークな視点でつくるアカデミック・エンタテインメント|NHK「ろんぶ~ん」が面白い
先日まで、4週連続で放送されたNHK番組「ろんぶ~ん」、ご覧になりましたか? これは以前にも放送され
-
-
『シグナル&ノイズ 天才データアナリストの予測学』のネイト・シルバーがおすすめする2冊の絵本がステキ
「今年続けて読みたい統計学オススメ関連書と教科書15冊」で紹介したうちの一冊が、ネイト・シルバーの『
-
-
スポーツの統計学|データ・サイエンティストたちのゲーム分析
スポーツ界に広がるデータ革命 これまで何度か書いてきたように、スポーツとデータというのはとても相性
-
-
若き探検作家・角幡唯介の「極夜行」は最悪の旅だからこそ最高のノンフィクション
探検家・角幡唯介のノンフィクション作品を読んだことがある人も多いことだろう。NHKでも特集番組となり
-
-
「伊藤若冲と京の美術」展を観に行ってきた:奇想の画家が発見された背景
相変わらずの伊藤若冲の人気ぶりと言えよう。先日は新潟県立万代島美術館まで「伊藤若冲と京の美術」展を観
-
-
人はなぜ走るのか?を問う『Born to Run~走るために生まれた』は、米国ランナーのバイブル
米国で異例のベストセラーとなり、何度目かのランニング・ブームを引き起こした一冊『Born to Ru
-
-
寝苦しい今夜も嫁を口説こうか|珠玉の芸人エッセイ3冊
以前にも何度かおすすめしてきたように、お笑い芸人が書くエッセイには、なかなかに読ませる面白いものが多