日本のクラフトビール革命|ヤッホーブルーイング自慢のIPA「インドの青鬼」がクセになるほど美味い!
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最終更新日:2017/07/06
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本記事の目次
- 1 日本でも始まったクラフトビール革命
- 2 アメリカのクラフトビール革命
- 3 I.P.A.(Indian Pale Ale)が革命の主役
- 4 革命家たちの聖地オレゴン州
- 5 米国クラフトビール革命をもっとよく知るための2冊
- 6 そもそもクラフトビールとは?I.P.A.とは?
- 7 日本でも飲む機会が増えてきたクラフトビール
- 8 そもそもなぜ日本では今までクラフトビールが作られてこなかったのか?
- 9 いま一番勢いのあるクラフトビール会社「ヤッホーブルーイング」
- 10 ヤッホーブルーイングの最高の定番「よなよなエール」
- 11 ヤッホーブルーイングの最強のI.P.A.「インドの青鬼」
- 12 初めての人におすすめの「クラフトビールお試しセット」
日本でも始まったクラフトビール革命
この夏、日本ではますますクラフトビールを飲む人が増えているように思う。以前にも「地ビール」ブームがあったことを覚えている人も多いと思うが、今回の「クラフトビール」ブームは、単なる一過性のものではないだろう。その背景には、いまの日本のクラフトビールの多くが参考にしているのが米国クラフトビール革命だからである。
アメリカのクラフトビール革命
昨年「夏本番。今年はぜひ美味しいクラフトビールを飲もう!」でも紹介したように、アメリカのクラフトビールの生産量は、以下の図の通りこの10年で爆発的に伸びた。そしてそれがもう単なるファッションとしてではなく、定番として定着したと言えるほどに成長しているのだ。
いまはまだ日本のビール市場のごくごく一部でしかないクラフトビールだが、それはアメリカでも15-20年前まではそうだったのである。しかし日本でも米国と同じように、クラフトビールはこれからの10年で間違いなくもっとずっと大きなシェアを占めるようになることだろう。そう断言できるのは、だってクラフトビールがマジで美味しいから。
I.P.A.(Indian Pale Ale)が革命の主役
僕がそう気づいたのは、アメリカ留学時に現地で多種多様の美味しいクラフトビールと出会ったから。「アメリカのクラフトビールは実は美味しいんです」にも書いた通り、アメリカン・ビール=バドワイザーっていうのは今や昔。米国クラフトビール革命以後、現在ではアメリカン・ビール=I.P.A.っていうくらい、クラフトビールそしてその中でもI.P.A.(Indian Pale Ale)という品種が広く美味しく飲まれているのである。米国 Brewers Association によれば下図の通り、クラフトビールに占めるI.P.A.の比率は既に20%を超えており、今年には25%以上に達すると見込まれているのである。
革命家たちの聖地オレゴン州
そして、米国クラフトビールの中心となっているのが実はオレゴン州なのである。例えば New Yorker のクラフトビール特集記事と下図に示されるように、オレゴンこそがいま最もアツい、クラフトビール革命を牽引する革命家たちの聖地なのである。
あまりにもI.P.A. が美味しく、その革命の中心地を見てみたいと思い立った僕は、その現場を見るために数年前、オレゴン州はポートランドそしてベンドという街を訪れたのである。いくつもの醸造所を訪ねて見学し、出来たてI.P.A.を美味しく味わってきたところなのだが、いやあ実に素晴らしいのだ、その一つ一つのブルワリーが。
こちらがベンド最大のブルワリー、といっても、もちろんいわゆる中小企業といった程度なのだが。
それが立派な工場見学ツアーを毎日行っており、そして結構な人が集まっているのである。施設をガイドするこのおっちゃんのいかにもビールが好きそうな顔つき(笑)。企業というのは規模ではなく、クレイジーなまでのビールが好きな連中で成り立っているのだと実感する瞬間だ。
タンクには常に新鮮な出来たてビールが。そして次々と新製品を生み出す熱心さも印象深かった。
次の写真は別のブルワリーで数カ月前に創業したばかりだという。自宅前の車庫を改造した程度の広さしかない敷地なのだが、しかしこうしたガレージから世界的企業に成り上がったのがアップルでありデルでありヒューレット・パッカードであったことを想起すると、これがアメリカの起業家精神の最前線だという気がしてくる。小さい企業であり、人も金もないからこそ、頭を使って工夫に工夫を重ねた導線と開発工程がじつに印象的だった。今後ますます大きくなって欲しいと願うばかりだ。
最後に地元のブルワリー・パブで一杯、二杯、いや十二杯・・・。ま、小さいグラスのテイスティングですからね。写真を見ても分かるようにそれぞれ全く色合いが異なる。それはそのまま味の違いにつながっており、ビールにこれほどまでの個性があったのかと驚くことだろう。
米国クラフトビール革命をもっとよく知るための2冊
と、ここまで読んでアメリカのクラフトビール革命に興味を持ってもらえたら、ぜひ次の2冊も読んでみて欲しい。いま米国ビール市場を席巻するこの潮流がいつどのように始まったのか、そしてなぜここまで大きな流れとなったのかがよく分かるだろう。日本のビール関係者にとって参考になるのはもちろんのこと、新しい市場がどう誕生し拡大していくのか、そのダイナミズムを感じ取ることができる、おすすめの2冊である。
そもそもクラフトビールとは?I.P.A.とは?
それではいったい、具体的にはクラフトビールとはどのようなもので、どんな味の違いがあるのだろうか?詳しくは例えばヤフーの「ようこそクラフトビールの世界へ」などが参考になると思うが、その中から下図を使って説明すると、世の中には本来多様な種類のビールがあるのだが、日本でビールといえば「ピルスナー」タイプのものを指す。もちろんそれはそれで美味しいのだが、もっと他のビールも飲んでみたい、そういう人も多いのではないだろうか。小麦の香りが特長のヴァイツェン、苦味の強いポーター、そして黒ビールのスタウト等々、個性豊かな味が多いのが本来のビールの面白さであり豊かさだ。
そんななか、マイクロブルワリーと呼ばれる小規模醸造所がつくるクラフトビールが力を入れてきたのが、I.P.A.という種類のものだった。これは上図では3番に当り、コクもあって苦味が強いのが一番の特長だ。日本のビールのピルスナーが上図1番にあるとおりライトボディであるため、最初のI.P.A.を飲んだ人はだいたい「苦いっ」て言っちゃうけれども、それがクセになるからこそ、いまやI.P.A.がクラフトビールの主役の座に位置しているのだ。
ちなみになぜここまで苦味があるかというと、大航海時代イギリス本国からインドまでの航路の間、ビールを保存しておくために通常よりも大量のホップを入れたことがその起源となっているのだ。それがその名前、I.P.A.(Indian Pale Ale)に名残となっているのだから、ぜひI.P.A.を飲む時には、遥か昔の大航海時代にまで思いを馳せながら味わいたいところだ。
日本でも飲む機会が増えてきたクラフトビール
さて、いよいよ日本でも普通に飲めるようになってきたクラフトビール。とくに最近ではクラフトビール・フェアが多数開催されているので、まずはそういうイベントに行ってみて、何種類も飲んで自分の好みのブランドを探してみてはどうだろうか。先日の週末も東京・青山ではクラフトビール・マーケットが開催されており、本場オレゴンのビールや、関東近郊のクラフトビール各社の製品がずらりと並んでおり、僕も美味しく飲んできたところだ。
そもそもなぜ日本では今までクラフトビールが作られてこなかったのか?
このように、最近になって急速にクラフトビールが盛り上がってきた日本だが、それではなぜこれまで「ビール」と言えば「ラガー」(ピルスナー含む)であり、大手ビール会社がつくるのはどれも似たようなタイプのものばかりだったのか?逆に言うと、なぜこれまでもう一つのビールタイプ「エール」がほとんど存在してこなかったのか?
それには当然、日本のビールの歴史が関わってくるのだが、ひとことで言うと日本がビール醸造技術を導入した際にドイツの技法を参考にしたから、ということになる。このへんの歴史薀蓄は大変におもしろくて、興味がある人にぜひおすすめしたいのが以下の『ビール世界史紀行 ビール通のための15章』だ。これは長年サントリーでビールづくりに従事した著者が、海外各国をまわってビールの技術だけでなくその背景となる社会と歴史と文化についてまとめたもの。大学での講義をもとにしており、15の多種多様なトピックはどれから読んでも興味深い。ビールをさらに美味しくするための一冊と言えるだろう。
5000年以上の歴史をもち、世界中で飲まれているビール。メソポタミアでの発祥、修道院でのビール造り、そして日本への伝来まで、そのルーツと歴史をたどる。それぞれの時代の製法やマルチン・ルター、森鴎外など歴史上の人物とのかかわり、エールとラガーの違いなど、ビール好きなら知っておきたい知識もまじえ、ビールとその歴史を学ぶための決定版といえる一冊。便利な「ビール小事典」付き。
いま一番勢いのあるクラフトビール会社「ヤッホーブルーイング」
もしも身近な場所でクラフトビールを飲む場所や機会がないというのであれば、まずは定番のクラフトビールを飲んでみてはどうだろうか。日本でいま最も勢いがあり、かつシェアも最大のクラフトビール会社が、長野県軽井沢に本社を置く「ヤッホーブルーイング」である。以下のようなニュース・記事等で名前を聞いたことがある人も多いだろう。
- 9期連続で増収増益、ヤッホーブルーイング・井手直行社長「社長はPRで体を張れ。」
- プロジェクトニッポン 長野県 「よなよなエール」を生み出したクラフトビールメーカーの哲学
- 通販が売上の3割を占めるヤッホーブルーイング 10年連続増収増益を成し遂げた「戦略」とは
また、以前に「この夏こそ、日本の美味いクラフトビールを飲もう!」でも書いたように、同社はクラフトビールの歴史が長い海外からも高い評価を受けているのだ。この「ヤッホーブルーイング」には実に個性豊かなビールが多数揃っているから、間違いなく自分の好みのものが見つかることだろう。とくにオススメなのが以下の2つ、定番の「よなよなエール」に、最強のI.P.A.「インドの青鬼」だ。
ヤッホーブルーイングの最高の定番「よなよなエール」
まずは定番中の定番、ヤッホーブルーイングが放つ高品質のエールビール「よなよなエール」だ。日本の一般的なビールと比べ、まずは色の濃さが目立つだろう。しかしその香りはもっと際立つ。ぜひこの芳醇なエールビールを味わってみて欲しい。もしかするともう、アサヒ・スーパードライやキリン・一番搾り、そしてサントリー・プレミアムモルツには戻れなくなるかも知れないよ。Amazon のクラフトビール売れ筋ランキングを見ても、「ヤッホーブルーイング」とその主力商品「よなよなエール」の強さが際立っているのが分かるだろう。
ヤッホーブルーイングの最強のI.P.A.「インドの青鬼」
ただし、僕が本当におすすめしたいのはこちらのI.P.A.「インドの青鬼」だ。まずもってネーミングがすごいだろ(笑)
アメリカから帰国して、あぁ日本にはI.P.A.がないんだよなぁと思っていた2年前、偶然見つけたのがこの一本だったのだ。もちろん早速飲み、そして早速その苦味とコクの虜になってしまったわけなのである(笑)。定番で飲みやすい「よなよなエール」に慣れたら、ぜひ次はこの「インドの青鬼」も味わってみて欲しいところだ。
しかも、Amazon のクラフトビール売れ筋ランキングでは、定番の「よなよなエール」に負けず劣らずの人気商品となっているようだから、次第にこの「インドの青鬼」ファンも増えてきていると予想される。本当にこれがもう最高なのだ、暑い夏にインドの青鬼っ!
初めての人におすすめの「クラフトビールお試しセット」
というように、既に自分の好みがわかっている人ならば、よなよなエールなり、インドの青鬼なり、好みに応じて飲めばよいだけ。でも初めてクラフトビールを飲む人はどれから選んだら良いのか?先ほど書いたように、ビールフェアのようなイベントの行くのがベストとは思うが、その次におすすめなのが、まずは人気もシェアもナンバーワンの「ヤッホーブルーイング」が提供する、以下のお試し4種セットを味わってみるということ。
これには定番の「よなよなエール」と、最強I.P.A.「インドの青鬼」の他に、ホワイトエール「水曜日のネコ」と黒ビール「東京ブラック」を加えた4種類のクラフトビールが楽しめるというもの。というように、これから初めてクラフトビールを飲んでみたいという人にとっては、最高にしてベストのセットとなっているのだ。まずはぜひとも、この4種類を味わい、違いを感じ、自分好みのものを見つけて欲しい。どうぞ素敵なビア・ライフを。
Amazon Campaign
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