3年に一度のアートの祭典|越後妻有アートトリエンナーレ「大地の芸術祭」は今週末まで
「今年の夏は「大地の芸術祭」越後妻有アートトリエンナーレへようこそ!」でも紹介したように、今年は三年に一度開催されるアートトリエンナーレ「大地の芸術祭」の年。新潟県の十日町と津南を舞台に、田んぼや廃校を素材とした現代アート作品が数多く並べられる。
そんなひと夏の大イベントもいよいよ今週末で終了する。まだ訪れていないアート好きの方はどうぞお見逃しなく。以下、僕がたずねたアート作品を、写真を通じていくつか紹介しておこう。
こうした現代アートが、誰の作品で、どういう思いが込められているのか、それはぜひ公式ガイドブックを参照して頂きたい。アートだけでなく、この地域の見どころを紹介した優れたガイドブックとしても読むことができる。
そしてまた、この芸術祭のポイントの一つは、アート作品の多くを屋外に常設展示しているということだろう。つまり、芸術祭の開催期間が終わったあとでも、その場所に行けばこれらの多くの作品を見ることができるのである。そして「その場所」というのが実は、この芸術祭のキーコンセプトの一つとなっているのだ。個々の作品だけではなく、この芸術祭全体がどのように企画され2000年に始まったのか、そしてどのようにして地域住民の共感と協力を得られるようになったのか、そうした一つ一つの地道な活動とイベント全体のマネジメントについては、総合プロデューサー北川フラムの近著が大変興味深く読めた。芸術祭に関心がある人すべてに読んで欲しい二冊だ。
最後に、この越後妻有の地域を訪れたら、ぜひとも芸術祭以外の場所も訪ねてほしい、そう思う僕がおすすめするのが「越後妻有アートトリエンナーレ「大地の芸術祭」|おすすめの訪れるべき5ヶ所」で紹介した隠れスポットだ。今週末までの最後のチャンス、時間をつくってぜひともここまで足を伸ばしてみてはどうですか?
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