*

2016年のベストセラー書籍トップ10冊

公開日: : オススメ書籍

2016年も残すところあとわずか。それでは今年も本ブログを通じてのベストセラー書籍を上位10点紹介しておこう。

 

book-809887_640

 

 

第1位 学校では教えてくれない! 国語辞典の遊び方

2016年のベストセラー・トップに輝いたのが、この一冊だ。つい先日も「サンキュータツオの名著『学校では教えてくれない!国語辞典の遊び方』が待望の文庫化」で紹介したように、これだけユニークな名著がいよいよ文庫として登場したばかりなのである。これを機により一層多くの人に本書のおもしろさ、国語辞典に対する著者の並々ならぬ愛情と熱情、そして国語辞典それぞれが持つ個性の奥深さが伝わって欲しいと思う。

『新明解』『角川必携』『岩波』など、この世にたくさん存在する国語辞典。いったい何がどう違い、どれを選べばいいの?その悩み、すべて解決します!辞書200冊超をコレクションする、オタクで学者で芸人のサンキュータツオが、辞書の楽しみ方、選び方、つきあい方を徹底ガイド。編者や執筆者の熱い想いと深い哲学が詰まった、ユニークで愛すべき国語辞典たちの、知られざる個性と魅力をわかりやすく紹介。

 

 

 

第2位 新解さんの謎

続くベストセラー第2位は、「国語辞典を選ぶならこの3冊がおすすめ:現代語に強い三省堂・豊かな語釈の新明解・安定と安心の岩波」でも紹介したこちらの書籍だ。ご存知のように、いま日本でもっとも売れている国語辞典が三省堂の「新明解国語辞典」である。この辞書ならではの特徴とその味わい方をこってり伝授してくれるのが、赤瀬川源平のこの名作なのである。おもしろおかしく読んで頂きたい。というように、なんと2016年は、この辞書本2作がベストセラーのワン・ツートップを飾ったのである。

辞書の中から立ち現われた謎の男。魚が好きで苦労人、女に厳しく、金はない―。「新解さん」とは、はたして何者か?三省堂「新明解国語辞典」の不思議な世界に踏み込んで、抱腹絶倒。でもちょっと真面目な言葉のジャングル探検記。紙をめぐる高邁深遠かつ不要不急の考察「紙がみの消息」を併録。

 

 

 

第3位 ヤバい統計学

第3位に飛び込んできたのが、「『ヤバい統計学』とテーマパーク優先パスの価格付け」でも紹介した、統計学のおもしろさを十二分に伝えてくれるこちらの一冊だ。興味ぶかいエピソードが満載で、専門知識を学ぶ前にまずは「統計的思考」の世界をのぞき見るのに最適の入門書と言えるだろう。その続編の『ナンバー・センス』も傑作なので、ぜひ合わせて読んでみて欲しい。

ディズニーランド、交通渋滞、クレジットカード、感染症、大学入試、災害保険、ドーピング検査、テロ対策、飛行機事故、宝くじ―10のエピソードで探求する「統計的思考」の世界。そのウラ側にある数字を知れば、統計学者のように思考し、自分の世界を自分で支配できるようになる。

 

 

 

第4位 完全独習 統計学入門

そして第4位に小島寛之の『完全独習 統計学入門』がランクイン。これ以上内容を削れない「超入門書」と銘打たれているように、本書は統計学をゼロから学んでみたいという人にはもってこいの一冊となるだろう。上記『ヤバい統計学』等をきっかけに、統計学という分野に興味がわいたのであれば、ぜひこの一冊から統計学ならではの考え方とツールを学んでみてはどうだろうか。

本書は、統計学を初めて学ぶ人、統計学を改めて学び直したいという人、何度も挫折して、いまだに身についてない(と感じている)人、今まさに落ちこぼれつつある人に向けた、統計学の超入門書です。「これ以上何かを削ったら、統計学にならない」という、最小限の道具立て(ツール)と簡単さで書かれた「超入門書」。

 

 

 

第5位 はじめての統計学

上記の『完全独習 統計学入門』の次のステップへ進むなら、第5位に登場した本書、鳥居泰彦の『はじめての統計学』がおすすめだ。「今からでも遅くない|しっかり学ぶ統計学おすすめ教科書と関連書15選」でも紹介したように、初学者に向けて大変丁寧に書かれた教科書として強くおすすめしたい。

暗記をするな、考える力をつけよう。数学が苦手な人でも読みこなせるように、基礎知識から丁寧に解説した統計学のワークブック。練習問題を解いていくうちに次第に高度な知識を身につけることができます。

 

 

 

第6位 サッカー データ革命 ロングボールは時代遅れか

「スポーツの統計学|データ・サイエンティストたちのゲーム分析」で解説したように、いまや多くのスポーツでデータ分析・活用が普及している。その最前線にあるのが、サッカーであり、第6位にランクインした本書はそれを理解するための必読書と言えるだろう。「サッカー・データ革命の時代に読んでおくべきこの5冊」のうちの一冊でもあり、サッカーファンもデータマニアも面白く読める内容となっている。

統計学からゲームとしてのサッカー、そして、チームマネジメントを分析するノンフィクション。ファンだけでなく、コーチ、スカウト、プレーヤーにも必読の一冊。現在、データでサッカーを読み解く時代は黎明期を迎えている。パスの成功率から移籍金の平均額にいたるまで、多くの数字を目にするようになったが、ほとんどのファンはこれらのデータが真に意味するものを理解できていない。本書はこれまでの通説を吹き飛ばし、理解したつもりになっている、サッカーというスポーツのとらえ方を変える。本書を読めば、分析的かつ科学的な視点でサッカーを見るようになるだろう。この道の第一人者として知られる著者、クリス・アンダーソンが、統計学の専門家であるデビット・サリーという強力なパートナーと組み、数字が解き明かすフットボールの真実のすべてを語る。

 

 

 

第7位 統計学をまる裸にする データはもう怖くない

第7位の本書は、これもまた「今からでも遅くない|しっかり学ぶ統計学おすすめ教科書と関連書15選」で強く推薦した統計学書のうちの一つである。本書の著者も、実はむかしは統計学や数学が大の苦手だったそうなのである。そんな当時の自分を振り返るように、「いやいや、統計学ってものすごく面白いし、そんなに難しく考えなくてもいいんだよ」という姿勢で、やさしく丁寧に、統計学のコンセプトを解説する。素晴らしい一冊として本書をおすすめしたい。

統計学? つまらない、わかりにくい――これが定評だ。本書は、その常識をひっくり返します。統計学ほど面白く、役に立つものも少ない。だが、使い方を間違えると、とんでもなく有害なものにもなる! コメディアンのようだとも評されるユーモアたっぷりな語り口で、さまざまなエピソードを交え、統計学の本当に大事なところ、考え方を紹介。記述統計、相関、確率、中心極限定理、推定、世論調査、回帰分析、プログラム評価――本書は統計学の基本が直感的にわかるように書かれています。そして、統計学の面白さ、有用性と、使い方を誤ったときの怖さが理解できる本です。

 

 

 

第8位 できる研究者の論文生産術 どうすれば「たくさん」書けるのか

「できる研究者の論文生産術:How to Write a Lot」で紹介した本書が第8位にランクイン。研究者および大学院生ならぜひとも読んでおきたい一冊であり、「いかに書くか」ではなく「いかに書き続けるか」に焦点を当てた、ライティング・マネジメントに関する珠玉の一冊である。その続編にあたる『できる研究者の論文作成メソッド 書き上げるための実践ポイント』がちょうど翻訳出版されたタイミングでもあり、ぜひ2冊合わせて読んでみて欲しい。研究に対する取り組み意識と姿勢がぐっと変わってくるはずだ。

全米で話題の「How to Write a Lot」待望の邦訳!いかにして多くの本や論文を執筆するかを軽快に解説。雑用に追われている研究者はもちろん、アカデミックポストを目指す大学院生も必読!人生が変わる。

 

 

 

第9位 作家の収支

「工学部助教授にしてベストセラー作家・森博嗣の『作家の収支』|論文執筆スキルを応用してミステリを量産する」でもおススメした本書が第9位となった。国立大学の助教授から売れっ子SF作家へと転身した著者が、どの作品がどれだけ売れて、その結果どれだけの稼ぎとなったのかを開示する。数字で淡々と語っていく書きぶりが実に冷静で、著者のシリーズ作品のファンにとってはもちろん、それ以外に人にも興味深く読める一冊だ。ちなみに上記の「できる研究者の論文生産術」と、著者の「できるSF作家の作品生産術」は非常に似ており、そこにも著者が理系研究者出身であることの強みを感じ取れるだろう。

1996年38歳のとき僕は小説家になった。作家になる前は国立大学の工学部助教授で、月々の手取りは45万円だった。以来19年間に280冊の本を出したが、いまだミリオンセラの経験はなく一番売れたデビュー作『すべてがFになる』でさえ累計78万部だ。ベストセラ作家と呼ばれたこともあるが、これといった大ヒット作もないから本来ひじょうにマイナな作家である―総発行部数1400万部、総収入15億円。人気作家が印税、原稿料から原作料、その他雑収入まで客観的事実のみを作品ごと赤裸々に明示した、掟破りで驚愕かつ究極の、作家自身による経営学。

 

 

 

第10位 シグナル&ノイズ 天才データアナリストの「予測学」

第10位は、ネイト・シルバーのこの一冊。いまさらと言わず、いまからでも読んでおきたい、データ・サイエンス関連の必読書だ。

「私たちはシグナルを探そうとしてノイズを集めている」米大統領選で「オバマの勝利」を完璧に予測し、世界を騒然とさせた希代のデータアナリストが、情報の洪水のなかから真実(シグナル)を見つけ出す統計分析理論と予測技法を初公開!

 

 

Amazon Campaign

follow us in feedly

関連記事

shougi denou sen

永世竜王・渡辺明の『勝負心』は、羽生善治に対する尊敬と憧憬と畏怖

『知ってても偉くないUSA語録』と、『Born to Run~走るために生まれた』に続けて、現在のK

記事を読む

photo credit: jDevaun.Photography via photopin cc

【TEDトーク】国語辞典のすすめ:辞書編纂の面白さは、英語も日本語も同じ

先日のNHK-Eテレ「スーパープレゼンテーション」に、辞書編纂者のエリン・マッキーンが登場。そのトー

記事を読む

medium_4789986404

秘境・辺境探検家の高野秀行はセンス抜群の海外放浪ノンフィクション作家

世界の秘境・辺境探検家である高野秀行の作品はどれも類例のない傑作ノンフィクションばかりなのだが、本書

記事を読む

most popular sport in the U.S. is NFL

世界で最も成功したスポーツビジネス:アメフトNFLとスーパーボウル

米国で最も盛り上がるスポーツイベントと言えば、アメフトのスーパーボウル。個人的にはいまだにアメフトの

記事を読む

medium_79571458

『シグナル&ノイズ 天才データアナリストの予測学』のネイト・シルバーがおすすめする2冊の絵本がステキ

「今年続けて読みたい統計学オススメ関連書と教科書15冊」で紹介したうちの一冊が、ネイト・シルバーの『

記事を読む

the-ball-488718_640

欧州サッカー「データ革命」|スポーツを科学する最前線ドイツからの現地レポート

先日書いた「錦織圭の全豪オープンテニスをデータ観戦しながら応援しよう|IBMのSLAMTRACKER

記事を読む

rain-drop-window

「ヘンな論文」を書き続ける動機と勇気

高学歴の芸人と言えば? という問いに、ロザンの宇治原と応えるのではあまりにもフツー過ぎる。もう少しツ

記事を読む

three main dictionaries

国語辞典を選ぶならこの3冊がおすすめ:現代語に強い三省堂・豊かな語釈の新明解・安定と安心の岩波

目的と用途に合わせてベストの国語辞典を見つけよう 国語辞典というのはとても面白い。どの家庭にも一冊

記事を読む

shougi_old_board

史上最年少プロ棋士・藤井聡太の初勝利と『将棋の子』たち

史上最年少のプロ棋士が誕生したと話題となったのが2016年9月のこと。それから3か月が経ち、今度は若

記事を読む

photo credit: Maia C via photopin cc

Kindle電子書籍でエキサイティングに読もう、今あらためて宇宙論がおもしろい

僕は大栗博司『重力とは何か』を2年ほど前に読み、「この宇宙論はおもしろいよ!」と書いたのだが、その気

記事を読む

Amazon Campaign

Amazon Campaign

kindle-1605
【Kindle半額セール】絶対に見逃せないおすすめ17冊

現在開催中の「Kindle本 春のフェア」では、数多くの電子書籍が最大

photo credit: Steve Snodgrass via photopin cc
綻びゆくアメリカと繁栄から取り残された白人たち

2014年に翻訳出版された『綻びゆくアメリカ―歴史の転換点に生きる人々

2015-01-04 12.27.12
春の入学・進級・入社シーズンに絶対おすすめの国語辞典3選

3月は日本全国いたるところで卒業式が行われる。小学校を卒業して中学生に

credit: boxchain via FindCC
【再掲】今年の3月14日は世紀に一度のパイの日だった

すでにご存知の通り、3月14日といえばホワイトデー、ではなくて「パイの

PAK85_kakuteishinkokupen20140312231341_TP_V
確定申告は明日まで|マイナンバー義務化で非常勤講師も手続きを忘れずに

さて、今年の確定申告の手続き期限も明日3/15までと迫ってきたが、必要

medium_12154391735
人はなぜ走るのか?を問う『Born to Run~走るために生まれた』は、米国ランナーのバイブル

米国で異例のベストセラーとなり、何度目かのランニング・ブームを引き起こ

medium_4789986404
秘境・辺境探検家の高野秀行はセンス抜群の海外放浪ノンフィクション作家

世界の秘境・辺境探検家である高野秀行の作品はどれも類例のない傑作ノンフ

2016-03-03 12.47.32
今年も地元南魚沼で開催の裸祭りに(服を着て)行ってきた

3月3日は雛祭り、というのはあまりにもガールズ目線過ぎる。男ならここは

PAGE TOP ↑