データで分析するリオ五輪|柔道とバドミントンの金メダルの舞台裏
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最終更新日:2018/09/19
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先日のNHK-BS「スポーツ データ・コロシアム|五輪特集」をご覧になっただろうか?この番組は、以前に「スポーツ業界にデータ革命の波|NHK新番組「スポーツデータ・コロシアム」が面白い」でも紹介したように、様々なスポーツをデータ分析するという視点で解説した、とてもユニークなものなのである。
それが今回はリオ五輪に焦点を当て、とくに柔道とバドミントンにおいてなぜ金メダルが取れたのか、対戦相手を徹底的に分析した成果や、当日会場で得たばかりのデータをどう活用したのかについて、その舞台裏を語ったのである。
スポーツの勝負をより深く探るスポーツデータ・コロシアム。今回はリオ五輪特集をお伝えする。柔道は対戦相手を徹底分析した独自のシステムが大活躍。約1万試合を徹底分析、技の傾向や弱点など2千人の選手データがそろう。バドミントンは金メダルを獲得した高橋・松友ペアの戦いに迫る。連続5ポイントで奇跡の大逆転。カギを握ったのは17点目の松友の“落としショット”。なぜ決まったのか、データから解き明かす。

(Photo by Korea.net)
とても興味深く試聴してあらためて思ったのが、データで無縁でいられるスポーツなど、現代においてはもう存在しないのではないだろうか、ということだ。以前にも「スポーツの統計学|データ・サイエンティストたちのゲーム分析」でまとめたように、米国メジャーリーグで成果をあげたデータ戦略が、これまでデータ分析に不向きと言われていたサッカーにも導入され、その戦略を大きく変えたのはご存知の通りだ。
それが今、テニス、バレーボール、ゴルフといったスポーツにも同様の視点が取り入れられており、各国各チームが鎬を削っているのが、このデータ戦略の部分なのである。そして今回の放送で詳しく紹介されたように、そのデータ革命の波は、柔道やバドミントンといったデータ活用に後れを取っていたスポーツにまで波及しているのである。大変に興味深かった。2020年の東京五輪では、こうしたデータ活用の成果がさらに出ることを期待したい。
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