フェイスブック・データでみるバレンタインデー|世界中が愛を込めて
いつの間にかバレンタインじゃないですか、諸兄の皆様方、心の準備はOK? さて、昨年のこの時期にも「バレンタインの統計学と経済学」で紹介したけれど、バレンタインと恋愛に纏わるデータというのは大変に興味深い。

credit: jacilluch via FindCC
そのなかでもブッチギリに面白いデータを見せてくれるのは、やっぱりフェイスブックだ。「フェイスブックから愛を込めて|Data love と love data」でも書いたように、そりゃあ恋愛に関するパーソナルデータを多種多様そろえているのだから、これが人目を引くものにならないわけがないのだ。
例えば、これは新しいデータだけれども、フェイスブックの “Love, Chocolate and Last-Minute Planning on Valentine’s Day” と題したプレスリリースで公開されたものだ。下図を見ると、とくに “Love” という単語の使用頻度が、2月14日に突出して高くなっている。この変化はものすごい。恐らくは老いも若きも男も女も、今まで愛を語らなかった人までもが、そして今までも愛を語ってきた人はさらに多く、すさまじい勢いで Love を語った結果なのだろう。
だが、これだけ多く語った愛が実を結んだかどうかというのは、少々アヤシイようだ。例えば、“The Place for PDA on Valentine’s Day” にある下図を見てみると、アメリカではバレンタインデーの直後に、146,000 もの新たな婚約が誕生したというハッピーな話題と同時に、339,000もの人がステータスを “In a relationship” から “Single” へと変更したらしい。この数字は、逆に “In a relationship” に変更した人(335,000)と近く、この一年に一度のビッグイベントにまつわる男女の悲喜交交が見えてくるようではないか。
もちろん実際にはステータス変更までにタイムラグがあったりするのだろうけれども、こういうデータを見せられるのはフェイスブックならではと言えるだろう。大変に興味深く、いろいろな意味で早くも来年のバレンタインが待ち遠しくなりますね(笑)
Amazon Campaign

関連記事
-
-
リンクトインのデータに見る、アメリカの新卒採用と転職行動
雑誌WIREDの記事「アップルやグーグル、フェイスブックはどの大学の卒業生を採用しているのか」で紹介
-
-
出版不況なのに「TikTok売れ」で緊急重版|あの実験的小説の新しい売り方・売れ方
先日紹介した書籍『10代のための読書地図』は、本当におすすめなので、ぜひまだの方には読んでみて欲しい
-
-
南魚沼発のコンセプト観光案内「美女旅」が、岩手県遠野・花巻に飛び火
「君は南魚沼の美女を見たか?市の公式観光パンフレット美女旅が話題に」で紹介したから、もうご存知ですよ
-
-
食肉偽装とWOWOW連続ドラマW『震える牛』のリアル
中国の工場で発生した期限切れ鶏肉の事件だが、これは別に、同工場もしくは同国の衛生管理技術の水準が低か
-
-
バッタの大群襲来|書籍『バッタを倒しにアフリカへ』が現実に
以前に「若き昆虫学者のアフリカ|いまこそ昆虫が面白い」でも書いたように、昨今にわかに昆虫ブームなのは
-
-
論文捏造はなぜ繰り返されるのか?科学者の楽園と、背信の科学者たち
先週は、小保方晴子氏の論文「学位取り消しに当たらず」(NHK)との報道が新たな議論を引き起こしている
-
-
確定申告は明日まで|マイナンバー義務化で非常勤講師も手続きを忘れずに
さて、今年の確定申告の手続き期限も明日3/15までと迫ってきたが、必要な方はもう手続き済みましたよね
-
-
選ばれるのは誰だ?夢とロマンの宇宙飛行士誕生の物語
もうすぐ14年ぶりの宇宙飛行士が決まるって知ってましたか? いや、知っているどころか応募しましたよね
-
-
米国Amazonの第2本社候補地選びがついに決着
1年以上に渡って注目を集めてきた、米国アマゾンの第2本社候補地選び。5万人以上の雇用を生むというこの
-
-
囲碁マネーリーグ|井山裕太五冠が11年連続の賞金王そして1億円越え
囲碁棋士の2021年賞金ランキングが発表され、棋聖、名人、本因坊を防衛し王座、碁聖を奪取した井山裕太