今年の卒業・入学のお祝いに|おすすめの国語辞典・人気ランキング
今年もまた3月の卒業式、そして4月の入学式が近づいて来た。昨年はコロナによりことごとく中止となってしまった一年だったが、それは今も変わらず、大変残念なことにこの春もまだ状況は落ち着いていない。それでも時は流れて来たり。どのような経験と思いがあっても、卒業の日は近づき、そして入学も目前だ。いまできることをできるだけやっていくしかあるまい。

さて、そんなコロナ禍にあっても、進級・卒業・入学のお祝いは変わらない。こんなときのお祝いにもっとも相応しいのは、今も昔も、国語辞典で決まりである。というわけで、ここでおすすめの国語辞典を紹介したいところなのだが、そもそもAmzonの国語辞典ベストセラーランキングを見れば、だいたい全て分かってしまうというものである(笑)。たとえば、小学生向けの一番人気は、こちらの『新レインボー小学国語辞典』だ。2019年の出版ととても新しい出版なのもプラスで、当然、これまでの版には収録されていない新語も増えている。
いっぽうの中学生向け一番人気はこちらの『例解新国語辞典』である。これなどは2021年の1月に最新第10版が発売されたばかりという新しさでもあり、今年の中学入学祝いや進級祝いにはまさに絶好のタイミングと言えるだろう。
そして、高校生以上の大人向け一番人気の国語辞典は、なんといってもこの『新明解国語辞典』だ。いまや日本でもっとも売れる辞書となったこの新明解も、2020年11月に9年ぶりの大幅改訂を終えて出版されたばかりという新しさ。だからこそ、これもまた、今年の高校入学や卒業、大学入学や卒業、そして新社会人としての最低限のマナーや嗜みとしても、この一冊をプレゼントしてみてはどうだろうか。
こうした大人向けの国語辞典も最近は大幅改訂が相次ぎ、辞書業界が活気づいている。例えば、「日本語の誤用を正す」というユニークなコンセプトで立ち上げられたこの『明鏡国語辞典』は、上記の新明解にくらべて後発でありながら大変な人気ぶりで、こちらも昨年12月に10年ぶりの大幅改訂を終えた最新第3版が発売されたばかりなのである。
また、定番中の定番、歴史と伝統の『岩波国語辞典』も2019年11月に最新第8版が発売されたところで、こちらもまだまだ新しい。通常であれば、10年近くを経て次の改訂に至るのだから、この岩波を始めとする辞書も、今が購入のタイミングとしてはベストと言えるのではないだろうか。
もっと大人な、つまりは上記のような「小型辞書」ではなく「中型国語辞典」を選択するのであれば、なんといっても超有名どころの『広辞苑』が2018年の最新版、そしてもうひとつの有力候補『大辞林』も2019年が最新版と、こちらもやはりまだ新しい。これらの出版状況をみても分かるように、ここ3年くらいで、注目の小型・中型国語辞典が次々と改訂出版されていき、いまやどれを選んでも次の10年は間違いなし、といえるくらいの状況なのだ。
最後に、もっと多様な国語辞典を、その他の選択肢を、というお考えの方には、ぜひ以下のエントリをおすすめしたい。これ以外にもあまた存在する国語辞典を、その個性や特徴を比較して選んでもらうためのアドバイスを豊富に詰め込んだつもりだ。ぜひ自分にあったベストの一冊を見つけてください!
- 国語辞典を選ぶならこの4冊がおすすめ:現代語に強い三省堂・豊かな語釈の新明解・安定と安心の岩波・誤用を正す明鏡
- 新中学生・高校生から新社会人にまでおすすめする国語辞典4選|辞書それぞれの個性を理解して選ぼう
Amazon Campaign
関連記事
-
-
米国人一家と英国一家が美味しい日本を食べ尽くす
ちょっぴり巷で評判の『米国人一家、おいしい東京を食べ尽くす』を読んでみたら、これが思いの外おもしろか
-
-
【応募書類受付中】NASAが宇宙飛行士を新規募集|火星に行く大チャンス
もうご存知と思うが、アメリカの National Aeronautics and Space Adm
-
-
2016年のベストセラー書籍トップ10冊
2016年も残すところあとわずか。それでは今年も本ブログを通じてのベストセラー書籍を上位10点紹介し
-
-
Kindle電子書籍で手軽に読む、勝負師たちの闘う頭脳と揺れない心
Amazon Kindle で電子書籍を出版している数多くの出版社の中でも、KADOKAWA は最も
-
-
イメージを掴んで使い分けろ|英語の難所・前置詞を攻略する
以前にも「効果抜群おすすめ英単語超学習法|語源から理解して飛躍的に語彙を広げる」で激推しした、『英単
-
-
「伊藤若冲と京の美術」展を観に行ってきた:奇想の画家が発見された背景
相変わらずの伊藤若冲の人気ぶりと言えよう。先日は新潟県立万代島美術館まで「伊藤若冲と京の美術」展を観
-
-
ニューヨーク・タイムズが選ぶ、今年絶対に行きたい世界52ヶ所:2017年版
毎年恒例のイベントといってもよいだろう、それがこのニューヨークタイムズ紙が選ぶ「今年絶対に行きたい世
-
-
最年少プロ棋士・藤井聡太とAI将棋の時代|人工知能が切り拓く新たな地平
ついにストップした藤井聡太四段の連勝記録。しかし、史上最年少でプロ棋士となってから、これまで29連勝
-
-
今年の科研費採択者におすすめ|研究関連事務を劇的に効率化するクラウドサービス
さて、先日は今年度の科学研究費助成事業(科研費)の採択者が発表された。この研究費が取れるかどうかが死
-
-
辺境ライター高野秀行の原点『ワセダ三畳青春記』の「野々村荘」こそ日本最後の秘境
「高野秀行はセンス抜群の海外放浪ノンフィクション作家」にも詳しく書いたように、辺境ライターこと高野秀
