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大人になったら国語辞典|ことし成人式を迎える人への最高の贈り物

公開日: : オススメ書籍

コロナ感染の再拡大による、全国で成人式の中止や延期が発表されるなど、大変厳しい新年を迎えている。本来であれば、式典だけでなく、中学や高校の同級生との懐かしの再会の場でもあるため、ふたたびの緊急事態宣言でステイホームを要請されるのはとても寂しいことだ。

 

そんな静かな成人式を迎えようとする2021年、大人になる自分への贈り物として、もしくは成人式を迎える家族や親族へのお祝いとして、国語辞典というのは、もっとも相応しいものではないだろうか。もともと、入学や進学祝いとして定番の国語辞典だが、いつまでも中学時代のものを使うわけにはいかない。その大きな理由は、言葉は生き物であり次第に変化してくるものだからだ。国語辞典の多くが7-10年程度で改訂されるのは、こうした新しく生まれた言葉を捉えると同時に、意味が変わってきた言葉に再解釈を与える役目もあるからだ。12歳の中学入学時や15歳の高校入学時に買ってもらった国語辞典、もし今でも使っているのなら、物持ちの良さは褒められるべきだが、日本語のアップデートを忘れないという意味では、そろそろ新しい辞書を手元に置いておくのもいいと思うぞ。

 

そして、もしもこの時期で新しい国語辞典を買い替えようと思うなら、それは実にグッドタイミングである。なにしろ、注目の辞書がそろって大幅改訂した最新版を発売したばかりなのだから。まずおすすめしたいのが、三省堂『新明解国語辞典』である。「日本でいちばん売れている国語辞典『新明解』に待望の最新第8版が登場」で詳しく紹介したように、9年ぶりの大改訂となった最新第8版が、2020年11月に発売されたところであり、一冊選ぶならこれをおすすめしたい、というほどの国語辞典である。

 

 

 

そしてもう一つ注目したいのが、大修館書店『明鏡国語辞典』である。これも「日本語の誤用をとことんを考える『明鏡国語辞典』が10年ぶりに大刷新|新しい『問題な日本語』」で激推ししたように、こちらも2020年12月に発売されたばかりの最新作。辞書に新しさはいらないというのは正しくない。上述したように、生き物である言葉の変化を捉えるには、やはり適宜アップデートしていく必要があるのだ。そしてこの明鏡の最大の特徴が、日本語の誤用に強いということだ。例えば、「血がうずく」「恩恵にあやかる」「有利に立つ」「佳境を迎える」、これ全部よくある日本語の誤用なんだけど、どこがどう間違っているのか分かりますか? そんなときに役立つのがこの辞典なのである。大人になったからこそ言葉遣いには十分気を付けたい、そんなニーズに応えるためにもぜひ手元に置いておきたい一冊だ。上の新明解のようなベストセラーでもないし、まだ歴史も浅い。しかし、だからこそ、他の国語辞典にはないユニークさを出し、日本語の誤用に最も詳しいという極めてエッジの効いた編集方針は見事である。そんな素晴らしい辞書だと強くおすすめしたい。

 

 

というように、手軽で手頃な国語辞典をお探しなら、今であれば上記の『新明解』か『明鏡』が最もおすすめである。しかしながら、成人式を迎え大人になったのだから、もうワンランク上の国語辞典を考えてみてもよいのではないだろうか? そのとき考えるべきなのが、いわゆる中型国語辞典である。具体的には「さらに充実した国語辞典を|中型の岩波『広辞苑』と三省堂『大辞林』が大幅改訂」で解説した2冊がおすすめである。ひとつは、皆さんよくご存じの『広辞苑』である。10年ぶりの大改訂となった最新第7版が2018年に発売となったため、まだまだ新しく、買い替えるならよいタイミングと言えるだろう。ページ数と収録項目数は、上述の『新明解』や『明鏡』を圧倒するものであり、大人として日本語を使うのであれば、やはりこれくらいのレベルの国語辞典を用意しておくのが望ましいだろう。

 

もうひとつの『大辞林』も人気のある定番の中型国語辞典だ。こちらは実に13年ぶりの大改訂を終え、最新第4版が2019年に発売となったばかりである。次の改訂にも10年以上かかることを想定するならば、やはりこの辞書もこのタイミングで購入するのがよいと思う。

 

 

というように、大人になったら当たり前だが言葉づかいには今まで以上に気を付けたい。そしてその最良のパートナーはいつだって国語辞典なのである。今回は、近年発売された注目の辞書の中から、小型では三省堂『新明解』と大修館『明鏡』をおすすめした。どちらも個性的で素晴らしい辞書である。また、より本格的な中型辞書からは、岩波『国語辞典』と三省堂『大辞林』を紹介した。一旦こうした中型辞書に触れてしまうと、もう小型には戻れない、それだけの魅力ある辞書なので、ぜひこれらも成人式を迎えるこの機会に検討してみてはどうだろうか。今回は最近出版されたものの中から以上4冊をおすすめしたが、それ以外の国語辞典も多種多様じつに個性的に揃っているので、もしそれらの違いなどに興味があれば、以下の一冊が非常におもしろいので、ぜひ読んでみて欲しい。

 

 

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