食べログ評価とレストランオーナーの憂鬱
東洋経済ONLINE「食べログに勝訴でも飲食店が抱く『後味の悪さ』」等でも報じられているように、グルメサイト「食べログ」が飲食店を評価するためのアルゴリズムを2019年に変更したことが、独占禁止法違反にあたるという東京地方裁判所が判断した。僕らにとっても身近な「食べログ」である、例えば3.5点以上が付いているお店にしか行かない、という使い方をする人もいるだろう。だからこそ、お店側からすればその点数そのものが、お客が来るかどうかの死活問題なのである。

というニュースを見て思い出したのが、こちらの論文 “Learning from the Crowd: Regression Discontinuity Estimates of the Effects of an Online Review Database” だ。著者らはアメリカのグルメサイト Yelp.com のデータを用いて、まさにこの評価点数次第で、レストランの売上が大幅に上がることを示した。
Abstract
Internet review forums increasingly supplement expert opinion and social networks in informing consumers about product quality. However, limited empirical evidence links digital word‐of‐mouth to purchasing decisions. We implement a regression discontinuity design to estimate the effect of positive Yelp.com ratings on restaurant reservation availability. An extra half‐star rating causes restaurants to sell out 19 percentage points (49%) more frequently, with larger impacts when alternate information is more scarce. These returns suggest that restaurateurs face incentives to leave fake reviews but a rich set of robustness checks confirm that restaurants do not manipulate ratings in a confounding, discontinuous manner.
評価方法を決めるグルメサイト側が、レストランの生命線を握る「優越地位」にあり、その評価ルール(アルゴリズム)を変更することはその地位の乱用に該当する、という裁判所判決となったわけだ。もちろんこれは日本だけの話に限らず、世界中のグルメサイトや各種の評価サイトにも言えることだ。では他の事例ではどのような対応をしているのかといえば、朝日新聞記事によると、欧州では規制の方向性とのこと。今後の日本でどうなるのか、もうしばらく議論が続くのだろう。
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