*

Kindle電子書籍で手軽に読む高野秀行の探検記シリーズは、フィクションかと思うほどの強烈ノンフィクション

公開日: : 最終更新日:2015/06/16 Kindle, オススメ書籍

高野秀行という作家はものすごく強烈な個性を放っている。「高野秀行はセンス抜群の海外放浪ノンフィクション作家」でも書いたように、僕もうっかり彼の毒気にやられてしまい、今ではすっかりその虜となってしまった。そんな彼の一連の壮絶な探検放浪記を、いまではKindle電子書籍で手軽に読むことができる。まだ読んだことがない人は、ぜひこの機会に読んで欲しいし、クセになるほどの彼の経験と文章を味わってもらいたい。

 

credit: carlaarena via FindCC

credit: carlaarena via FindCC

 

彼の最新作『恋するソマリア』がKindle化されたばかりだが、これは『謎の独立国家ソマリランド』で、この未知なる国を紹介した著作の続編という位置づけである。

 

高野の数多くの著作の中からまず最初に僕がオススメしたいのがこの『イスラム飲酒紀行』だ。宗教上、酒を飲むことが厳格に禁止されているイスラムの国々を訪れ、地元民の、地元民による、地元民のための地酒を飲むっていう、ものすごい企みである。そのアイデアとセンスが抜群なのはもちろんのこと、体を張ってときには命がけで酒を飲みに行くその姿勢がすさまじい。冒頭に描かれているように、まさに「吾輩は酒飲みである、休肝日はまだない」なのである。超オススメの一冊。

 

続けてお薦めしたいのが、こちらの『アヘン王国潜入記』である。これは「ゴールデン・トライアングル」と呼ばれる、タイ、ラオス、ミャンマーの三カ国の国境に広がる麻薬地帯を著者が訪れ、小さな村に長期滞在して自ら麻薬栽培に精を出す、というマジですか!?」っていう試み。上記のイスラム飲酒紀行に負けず劣らず、怖いものなし、というか怖いもの見たさのアタックであり、さすが早稲田大学探検部だともはや畏敬の眼差しで著者を見つめてしまう、そんな内容となっている。

 

そういうワセダ探検部OBであり著者が、長かった学生時代を綴ったエッセイがこちらの『ワセダ三畳青春記』。暑苦しいほどにアツく激しい学生時代を過ごした著者が述懐するあの頃は、読んでいても切なくホロリとなる。「辺境ライター高野秀行の原点『ワセダ三畳青春記』の「野々村荘」こそ日本最後の秘境」でも紹介したが、いつもの探検記とはまた異なるテイストで読ませる一冊。

 

続けて『未来国家ブータン』。幸せの国ブータン。このちょっぴり不思議な国を、僕も昨年旅する機会があったのだが(参考「ブータン仏教の聖地・タクツァン僧院に行ってきた」)。高野秀行がこの国をたずねると、こんなにも違った景色として描かれるのか、という驚愕の旅行記。だってフツウ、この国に雪男なんか探しに行かないでしょ・・・。

 

 

 

 

そんな風にして、すっかり高野秀行ファンとなってしまっていた僕が、最近購入したのが以下の3作品。まだ読んでなかったんだよね~、と今から読むのが楽しみです。上記であげたものも含め、高野秀行という探検作家をぜひとも知って欲しいと思う次第だ。ハマるよ、間違いなく。

 

 

Amazon Campaign

follow us in feedly

関連記事

519irztjoil

アメリカ大統領選挙まであと数日|敗者の演説で振り返るステーツマンシップ

ヒラリー・クリントンとドナルド・トランプの、泥仕合のまま迎えることとなりそうな米国大統領選挙。8年前

記事を読む

shougi denou sen

「われ敗れたり」:完敗だったが名勝負もあった第3回将棋・電王戦

今夜11時放送のTBS「情熱大陸」は、将棋・電王戦。  将棋のプロ棋士とコンピューター将棋ソフトが

記事を読む

3433059070_6e431d84dd_z

プレゼンを準備する前に繰り返し読みたいおすすめの一冊『TED TALKS』

話題の一冊『TED TALKS』を読んだ。ご存知いまや圧倒的なプレゼンスを獲得したTEDカンファレン

記事を読む

japanese dictionaries 1

明鏡国語辞典の最大の特徴は「問題な日本語」に対する答え

国語辞典編纂という仕事は、とても重要なものなのに一般に知られることがほとんどない。その職務内容やそこ

記事を読む

roland_fryer

「貧困不良少年」が経済学のスターになった!

という東洋経済オンラインの記事。取り上げているのはハーバード大学経済学部教授のローランド・フライヤー

記事を読む

shinkansen

なぜ日本の新幹線は世界最高なのか?定刻発車と参勤交代

"Why Japan's high-speed trains are so good" というEco

記事を読む

2015-07-04 09.26.36

新しい Kindle Paperwhite を4,000円オフのキャンペーン価格で買った|電子書籍専用リーダーはやっぱり快適

長いこと愛用してきた Kindle Paperwhite だが、ついに先月新製品が発売され、しかもそ

記事を読む

kindle2014endsale

【Kindle大セール】高価格の経済学・統計学・数学関連書も全品まとめて20%還元キャンペーン

今回の Kindle 書籍20%ポイント還元キャンペーンは、なんとほぼ全ての商品に適用されている。で

記事を読む

best-seller-158885_640

2015年ことしのベストセラー|電子書籍編

さて2015年も残りわずか。ということで今年も、本ブログ経由でよく読まれた本をランキングしてみよう(

記事を読む

photo credit: Florence Ivy via photopin cc

捏造と背信の科学者:繰り返される不正と、研究者の責任ある行動

STAP細胞の件で改めて考えさせられたのは、なぜこの一件だけではなく、研究不正・論文捏造がこれほどま

記事を読む

Amazon Campaign

Amazon Campaign

kindle-1611-gentosha
【Kindle特大セール】幻冬舎の電子書籍が半額以下の大キャンペーン|おすすめ8作品

幻冬舎による大型キャンペーン【最大50%OFF】幻冬舎電本フェス が期

medium_2388310523
誰も教えてくれない、科研費に採択されるコツを公開|研究費獲得に向けた戦略的視点2017年版

今年も9月になり、科学研究費助成事業(科研費)の締切が近づいてきた。自

kindle-1605
【Kindleセール】ゴルフ・データ革命ほか、おすすめ6冊

Kindle 今月の日替わりセールが一新されたが、その中での一番のおす

medium_8822210920
辺境ライター高野秀行の原点『ワセダ三畳青春記』の「野々村荘」こそ日本最後の秘境

「高野秀行はセンス抜群の海外放浪ノンフィクション作家」にも詳しく書いた

last-lecture-ishiguro
人間はアンドロイドになれるか|ロボット工学者・石黒浩の最後の講義

大学教授が定年退官の前に行う授業、それがこれまでの「最後の講義」だった

konchu
若き昆虫学者のアフリカ|いまこそ昆虫が面白い

もうご存知と思うが、いま昆虫が熱い。ちょっと前から大ブームだ、とまでは

tennis-ball
テニスプロはつらいよ|トッププレイヤー錦織圭とその他大勢の超格差社会

2014年の全米オープンテニスで日本人初のグランドスラム決勝進出を果た

auroras-1203288_640
スノーピーク初のグランピング施設が三浦半島にオープン

いよいよ夏が近づき、今年はまたキャンプにでも行こうかという話があちこち

PAGE TOP ↑