欧州サッカー・マネーリーグ最新版|バルサが初の首位・レアルは2位に後退
今年も発表された、「デロイトフットボールマネーリーグ」。これは毎年、世界的な監査法人デロイトが発表する、サッカー各クラブの収入をランキングした報告書であり、今回で第23版を数える。同社は監査法人でありながら、ユニークなスポーツビジネスも展開しており、本レポートもその一環として位置づけられる。
そんな最新報告書の概要は以下の通りだ。また、同社ウェブサイトのこちらのページにアクセスすれば、レポート全体を読むことができるので、より詳しい内容について興味のある人はぜひどうぞ。
- デロイトフットボールマネーリーグ(第23版)において、2018/19シーズンの収益上位20のサッカークラブが明らかに。上位20クラブの合計収益は106億ドルに拡大し、最高額を更新。
- FCバルセロナが初めてマネーリーグ首位となり、全クラブ中初めて収益9億ドルの壁を突破。
- レアル・マドリードは収益8億6,400万ドルで2位に後退。首位と2位の差(9,530万ドル)はマネーリーグ史上最大。
- マンチェスター・ユナイテッド(収益8億1,170万ドル)は3位となったものの、来年のマネーリーグではプレミアリーグのクラブの中で最高の収益を生み出すクラブとしての地位を失う恐れがある。
- バイエルン・ミュンヘン(収益7億5,310万ドル)は4位を維持し、パリ・サンジェルマン(同7億2,550万ドル)がマンチェスター・シティ(同6億9,660万ドル)を抜いてトップ5入り。
- トッテナム・ホットスパー(収益5億9,450万ドル)が同クラブとして最高の8位になり、チェルシー(同5億8,530万ドル)およびアーセナル(5億830万ドル)を抜いて、1996/97シーズン以降初めてロンドン拠点クラブの中で最大の収益を上げた。
それにしても、というか、やはりと言うべきか、バルサとレアルの因縁の対決は、リーガやチャンピオンズリーグにとどまらず、収益面でも火花を散らしているのだ。しかも、その戦いは次の100年も続きそうなほどに、熱く激しい。この2チームからますます目が離せないのは、サッカーファンにとってはもちろんのこと、スポーツビジネスに興味がある人すべてにとって同じ思いと言えるだろう。
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