*

リズム・トーン・メロディの強弱と切替で考える英語スピーキング

公開日: : 最終更新日:2015/05/22 英語

僕のおすすめの英語テキストの一冊『日本人の知らないワンランク上のビジネス英語術』。

 

ウィリアム・A・ ヴァンス 阪急コミュニケーションズ 2013-05-24

 

本書およびその著者ウィリアム・ヴァンスの一連の英語テキストは、確かに非常に使えるシリーズなのである。インチキくさい風貌のドクター・ヴァンスなんだけれども、彼のテキストが思いのほか役に立ったことは正直に告白せねばなるまい。

 

以前にも書いたように、英語で夏期講習の授業を担当することが決まった際に、スピーキングについて色々と勉強したのだが、その際に最も役立ったのが上記の『日本人の知らないワンランク上のビジネス英語術』と、同じ著者ヴァンスによる以下の『英語で考えるスピーキング』である。

(参考:英語講義&スピーキングのまとめ

 

 

本書から学んだことの1点目は、リズム・トーン・メロディの強弱と切替。とくに、「標識となる言語」すなわち transitional devices を効果的に使うことによって、「トーン(強調)と transition (展開)だけで、話している内容の8割は伝わる」という指摘。これは大変に実践的なアドバイスで、リズミカルでメロディアスな英語を話すのは残念ながら諦めるにしても(苦笑)、それでも強調と展開をきちんと使えるだけで、コミュニケーションには十分なスピーキングになり得るのである。

 

medium_4012030328photo credit: Stéfan via photopin cc

 

ヴァンスの指摘から学んだ2点目は、「リズム・トーン・メロディの強弱の「強」に更なるパワーを注入する」ということ。これは、彼のもう一つのテキスト『ビジネス・プロフェッショナルが使うパワー英単語100』でも詳しく解説されている。英語で推薦状を書いた際にも参考にしたのだが、本書でリストアップされている「パワー英単語」に置き換えるだけで、文章全体が驚くほどパワフルに変貌したことに、自分自身でも驚いてしまったほどだ。

(参考:英語で推薦状を書いてみた

 

 

そして、ヴァンスのこの『パワー英単語』と同じ趣旨でまとめられているのが、以下の関谷英里子の『ビジネスパーソンの英単語帳』シリーズだ。こういうパワフル英単語は多数使えるにこしたことはない。その意味でも、ヴァンスのシリーズと合わせておすすめする「めちゃくちゃ使える」英単語テキストなのである。

 

 

 

ちなみに国際大学では、授業はすべて英語で行われている。フィリピンやアフリカの学生はもちろんのこと、流暢な英語を話す学生は多い。だから、講義するこちら側としてはスピーキングには今もとても気を使うし、少しでもレベルアップしていきたいと思うところなのである。

(参考:あらためて国際大学(IUJ)の紹介:留学生の出身国

Amazon Campaign

follow us in feedly

関連記事

new york times building

ニューヨーク・タイムズと朝食を

前回「フィナンシャル・タイムズと昼食を」で紹介した "Lunch with the FT" のインタ

記事を読む

英語論文校正・校閲おすすめサービスの使い方: 世界最大のクラウドソーシング Freelancer.com が早くて安い

クラウドソーシングで英語論文を校正する 過去5回にわたって、英語アカデミック・ライティングのおすす

記事を読む

グラデーションマップで類似英単語を効果的に使い分ける

評判のよい英単語帳を新たに買って読んでみた。そしたらこれが期待以上によかったので紹介しておきたい。そ

記事を読む

できる研究者の論文執筆術:Write It Up

前回「できる研究者の論文生産術:How to Write a Lot」で紹介したように、英語ライティ

記事を読む

【おすすめ英語テキスト】重要単語を因数分解|語源から根こそぎ完璧に理解する

現在開催中のKindle本ストア 9周年キャンペーン。本日はこの中から最大級におすすめしたい、この英

記事を読む

もう一度聞きたい、アメリカの大学卒業式スピーチ5選

アメリカの卒業式シーズンは5月だが、日本でいえば今がまさに大学卒業のピーク・シーズンである。だからこ

記事を読む

今年もアメリカの大学卒業シーズンがやってきた|おすすめ歴代スピーチ10選

さて、今年もアメリカの大学では卒業シーズンとなった。コロナ禍で大きく様変わりしてしまったとはいえ、卒

記事を読む

できる研究者の論文生産術:How to Write a Lot

これまで複数回にわたって紹介してきた、英語ライティングのおすすめテキストたち。古典的名著から新たなス

記事を読む

日本人の9割が間違えちゃう英語表現と英語常識

以前にも紹介したキャサリン・A・クラフト著『日本人の9割が間違える英語表現100』は、面白く読めるエ

記事を読む

英文法再入門|高校の先生がこの本を読んでいれば

中公新書の『英文法再入門』は、直接的なタイトルに見られるように、英語学習者向けに文法を学ぶポイントを

記事を読む

Amazon Campaign

Amazon Campaign

卒業・入学おめでとうキャンペーン|80年記念の新明解国語辞典で大人の仲間入り

今年もまた合格・卒業、そして進級・進学の季節がやってきた。そう、春は

食の街・新潟県南魚沼|日本一のコシヒカリで作る本気丼いよいよ最終週

さて、昨年10月から始まった2022年「南魚沼、本気丼」キャンペーン

震災で全村避難した山古志村|古志の火まつりファイナルを迎える

新潟県の山古志村という名前を聞いたことのある人の多くは、2004年1

将棋タイトル棋王戦第3局|新潟で歴史に残る名局をライブ観戦してきた

最年少記録を次々と塗り替える規格外のプロ棋士・藤井聡太の活躍ぶりは、

地元密着の優等生|アルビレックス新潟が生まれたサッカーの街とファンの熱狂

J2からJ1に昇格・復帰したアルビレックス新潟が今季絶好調だ。まだ4

【速報】ついに決定|14年ぶりの日本人宇宙飛行士は男女2名

先日のエントリ「選ばれるのは誰だ?夢とロマンの宇宙飛行士誕生の物語」

3年ぶりの開催|シン魚沼国際雪合戦大会で熱くなれ

先週末は、コロナで過去2年間見送られてきた、あの魚沼国際雪合戦大会が

国語の入試問題なぜ原作者は設問に答えられないのか?

僕はもうはるか昔から苦手だったのだ。国語の試験やら入試やらで聞かれる

PAGE TOP ↑