美容と整形:2013年も引き続き市場は拡大
美容と整形について、最新のレポート “UK cosmetic surgery statistics 2013” が発表された。イギリスにおける合計50,122の手術件数は、2012年から17%の増加。全件数のうち1割近くは男性向けの手術となっている。

手術の内訳としては豊胸手術が最多だが、伸びが大きいのが鼻形成と脂肪吸引。また、その他も含め、すべてのパーツにおいて件数が伸びていることも特筆すべきトレンドだろう。
The audit which highlights an “impressive double-digit rise in all cosmetic procedures”, reports that not a single individual procedure saw a decrease on the year – a trend it claims has not been seen since pre-recession.

以前にも何度か書いたように、古今東西老若男女、「綺麗になりたい」という切実な願いに変わりはない。現代において顕著なのは、美しくするテクノロジーを手に入れたことであり、韓国・米国そして日本を始め、いまや世界各国で手術が行われている。
ではなぜ美しくなりたいのか?だって得するからというのは、大変にシンプルながら非常にパワフルな動機付けだと思う。もちろんそれ以外の諸々のモチベーションがあるにしても。
“Beauty Pays” は、テキサス大学の労働経済学者 Daniel Hamermesh による一冊であり、ビジン/イケメンだとそうでない人と比べてどれだけお得な人生を歩めるのか分析している。また著者のウェブサイトでは、Beauty research papers が紹介されているので、経済学者が「美」というテーマにどうアプローチしているのか、興味がある方はぜひ原論文もご覧いただければと。
ただ残念ながら本書 “Beauty Pays” に今のところ翻訳はない。邦訳書であれば、類書として『キレイならいいのか』および『エロティック・キャピタル』が挙げられるだろう。それぞれ法学者と社会学者による著書だが、経済学者も含めて、実はみな非常に真面目にビューティー問題に取り組んでいるのである。
Amazon Campaign
関連記事
-
-
シンガポール建国50周年|エリート開発主義国家の光と影の200年
先日で建国50周年を迎えたシンガポール。Economist や、Wall Street Journa
-
-
サッカー日本代表W杯開幕戦:日本のサッカーを強くする25の視点
あと数時間で、日本対コートジボワール戦のキックオフ。おそらく今回も相当大勢の日本人が、このときばかり
-
-
稀代の絵師・伊藤若冲の作品群が日本に里帰り
ここ数年、日本美術がもの凄いブームと言ってよいほどの盛り上がりを見せているのはご存知の通りだ。そして
-
-
錦織圭のウィンブルドンテニス2019|好調を維持したままベスト8進出
錦織圭が今年もウィンブルドンでベストエイト進出を決めた。しかも、これまでの試合で失ったセットは一つの
-
-
第69期将棋タイトル王座戦五番勝負最終第5局、新潟県南魚沼市で開幕せず!
さてさて、永瀬拓矢王座に木村一基九段が挑戦する第69期王座戦五番勝負、ご覧になってますか? 現在の四
-
-
バッタの大群襲来|書籍『バッタを倒しにアフリカへ』が現実に
以前に「若き昆虫学者のアフリカ|いまこそ昆虫が面白い」でも書いたように、昨今にわかに昆虫ブームなのは
-
-
捏造と背信の科学者:繰り返される不正と、研究者の責任ある行動
STAP細胞の件で改めて考えさせられたのは、なぜこの一件だけではなく、研究不正・論文捏造がこれほどま
-
-
スポーツ業界にデータ革命の波|NHK新番組「スポーツデータ・コロシアム」が面白い
NHK-BS 新番組「スポーツ・データコロシアム」 先日NHK-BS1 で放送が始まった新番組「ス
-
-
非常勤講師も必要な確定申告スタート|今年からマイナンバーが義務化
2月16日から始まった今年の確定申告。一般的には、高収入のサラリーマンや、個人事業主だけに関係のある
-
-
オリンピック女子選手とチームが大活躍
昨日8/6金曜日のオリンピック生中継を見ていた人は、何度も涙がこぼれ落ちそうになったのではないだろう



