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夏本番。今年はぜひ美味しいクラフトビールを飲もう!

公開日: : 最終更新日:2014/11/17 アメリカ, ニュース, ビジネス・経営者

アメリカのビールと言えばバドワイザー。そのイメージは正しい。なにしろ下図が示すように、市場シェアで圧倒しているのがバド・ライトであり、続けてクアーズ・ライトに通常のバド、そしてミラー・ライトというラインナップだ。そして、こうしたビール会社が大量のCMを投入してきたのがアメフトでありスーパー・ボウルであったというのは、「世界で最も成功したスポーツビジネス:アメフトNFLとスーパーボウル」で書いたとおりだ。

 

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ただ、こんなにも売れている「アメリカのビール」だが、美味しいかと問われたら、120%の自信を持って即答しようではないか「薄くて不味い」と(苦笑)。だって、名前の通りライトなんだから。その事実にアメリカ人も薄々気づいていたのだろうか、何も驚くことはないのだが、アメリカのビール消費は年々下がり続けており、ワイン等の他のアルコールの消費増加も相まって、ビールはますます敬遠されていきそうな傾向なのである。

 

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そんな暗いニュースに覆われた米国ビール業界にあって今もっとも勢いがあるのが、「アメリカのクラフトビールは実は美味しいんです」でも紹介したクラフトビールである。以下の図が示すように、とくにこの10年で一気に生産量が伸びた。過去2年間では、なんと1日に平均1.2の醸造所が新設されているのだという。ものすごいペースではないか。そんな米国クラフトビールの聖地となっているのがオレゴン州であり、僕もその熱気を感じるためにわざわざ現地を訪れてみたのは「オレゴン州の小さな町ベンドに酔いしれる」で紹介したとおりだ。

 

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もちろん、ビール業界全体からしてみればクラフトビールのシェアはまだまだ小さく、2013年時点でも8%にとどまる。しかしながら縮小する市場にあっては、生産量・消費量ともに伸びまくっているという点こそが、書籍『クラフトビール革命』をはじめ、各方面から注目される理由である。しかも、つい先日の報道にあった通り、日本でも「キリンがクラフトビール事業に本格参入、5年で単年度黒字狙う」ということらしい。いよいよ日本国内にもクラフトビールの波がやってくるか?

 

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そんな「クラフトビール革命」の中心となっているのが、Indian Pale Ale (I.P.A.) と呼ばれる品種。もともとはイギリスがインドを植民地支配していた時代に、本国からインドまでの長い船旅の中でもビールが劣化しないようにとホップを大量に入れたことがこの品種の起源となっている。その強い香りと苦味は最初に飲んだ時には顔をしかめてしまうだろうが、これがまたクセになる美味しさなのである。日本でも少しずつクラフトビールが増えてきたのは、「日本のクラフトビールは新潟がアツいんです。ご存じでした?」でも報告した通りだ。また、東京都内でもここ数年でずいぶんと多くのクラフトビアパブが新規オープンしたみたいだし、この夏こそぜひ、IPAを始めとするクラフトビールを味わってみてはいかがだろうか?



 

 

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